研究課題
(1)二重変異マウスの解析 活性中心残基への点変異導入によりプロテアーゼ活性のみを失活させたp94を発現するノックインマウス(p94:KI)マウスとコネクチンmdm変異マウスを掛け合わせて作製した二重変異マウスについて、そのジストロフィー症状を解析した。mdm変異によってP94が自己消化活性非依存的に不安定化・減少することを見出したが、この実体についてさらに解析中である。(2)コネクチン、MARPsの分解様式についての解析 Sf-9細胞にp94(野生型及び活性減弱変異体)とコネクチンを共発現させる、という方法で、コネクチンがp94の基質となりうると同時にp94の構造安定化効果を持ちうることを示唆する結果を得た。これまで、p94について基質分解活性を測定するのに適した精製酵素標品を得ることは困難であったが、その目的に適した変異体を複数同定し、発現に必要なコンストラクトを準備した。また、大腸菌に発現させ精製したコネクチン断片及びMARP2について、μ-カルパインによる切断部位を同定しているが、p94による切断部位を同定することが必要である。μ-カルパインによって生成する分解断片に対応する発現コンストラクトを作製し、コネクチン-MARP間相互作用への影響を解析した。(3)iTRAQ、LC-MS/MSによる基質検索 COS細胞に野生型p94または不活性なp94:C129S変異体を発現し、それぞれの細胞グループにおけるタンパク質の量的変化を解析した。基質の分解を検討する定法として、これまではSDS-PAGE/ウエスタンブロットを用いてきたが、異なる検出原理・感度によってp94の基質となるタンパク質を再度検索することを目的とした。その結果、p94の自己消化の様子(分子の全体が速やかに減少していく)と基質と考えられるタンパク質の量的変化(そのタンパク質に由来するペプチドの一部が特に減少する)に興味深い違いが見出された。
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