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2006 年度 実績報告書

ナトリウムイオン駆動型細菌べん毛モーターの固定子における生化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 18770129
研究機関名古屋大学

研究代表者

小嶋 誠司  名古屋大学, 理学研究科, 助手 (70420362)

キーワード蛋白質 / 分子モーター / 生物物理 / ナノマシン
研究概要

細菌べん毛モーターの回転は、イオン流に共役した回転子と固定子の間のダイナミックな相互作用で生じると考えられている。本研究では、固定子の形や自己集合、固定子内のイオン流とそれに共役した回転子との相互作用について、生化学的手法により明らかにしたいと考えている。
海洋性ビブリオ菌は、菌体の極にNa^+駆動型の極べん毛を1本だけ生やし、そのモーター構成タンパク質は極局在する。固定子タンパク質PomBにGFPを融合させたGFP-PomBの局在の条件を調べたところ、培地にNa^+が存在するときは極局在するが、培地を交換してNa^+をK^+に置換すると極局在せずに蛍光は菌全体に拡散することが分かった。現在Na^+と固定子複合体自己集合の関係を解析することで、固定子と回転子の相互作用のメカニズムに迫ろうと研究を進めている。
固定子と回転子の相互作用については、海洋性ビブリオ菌を用いて以下の2つの実験を試みた。大腸菌のH^+駆動型べん毛モーターにおいては、回転子FliGと固定子MotAのアミノ酸残基間に静電相互作用があり、回転力発生に関与していると考えられている。ビブリオ菌においてもFhGとPomAの残基間の静電相互作用が見られることから、これらの各荷電残基をシスティンに置換し、酸化条件下でFliG-PomA分子間ジスルフィド結合を形成させることを試みた。しかし、複数の残基の組み合わせを試してみたが、分子間架橋は見られなかった。クロスリンカーも複数種試してみたがこれも架橋を得ることが出来なかった。一方、構造解析およびFliGとの相互作用をin vitroで検出することを目的として、PomAの細胞内ドメインを含む断片を複数個作成した。その結果、PomAの膜貫通領域を数残基含む断片が可溶性であることがわかり、現在この断片の大量発現および精製系の確立を試みている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Visualization of functional rotor proteins of the bacterial flagellar motor in the cell membrane.2007

    • 著者名/発表者名
      Hajime F, Sowa Y, Kojima S, Ishijima A, Homma M
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Biology 367

      ページ: 692-701

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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