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2007 年度 実績報告書

ナトリウムイオン駆動型細菌べん毛モーターの固定子における生化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 18770129
研究機関名古屋大学

研究代表者

小嶋 誠司  名古屋大学, 理学研究科, 助教 (70420362)

キーワード蛋白質 / 分子モーター / 生物物理 / ナノマシ
研究概要

細菌べん毛モーターの回転は、イオン流に共役した回転子と固定子の間のダイナミックな相互作用で生じると考えられている。本研究では、固定子の形や自己集合、固定子内のイオン流とそれに共役した回転子との相互作用について、生化学的手法により明らかにしたいと考えている。
海洋性ビブリオ菌は、菌体の極にNa^+駆動型の極べん毛を1本だけ生やし、そのモーター構成タンパク質は極局在する。固定子蛋白質PomAまたはPomBにGFPを融合し、PomA/PomB固定子複合体の挙動をin vivoで観察したところ、固定子複合体のモーターへの集合解離が共役イオン(Na^+)に依存することを当研究室で明らかにしている。昨年度はこの現象の解析を進めて、Na^+駆動型モーターの阻害剤フェナミルにより固定子複合体の極局在が低下すること、Na^+非存在下においてもPomA-PomB間相互作用は低下せず複合体を維持していることを見いだし、これまでの結果と合わせて論文にまとめた(投稿中)。現在変異を持つGFP融合固定子を用いて、既知の変異による回転力欠損がモーターへ集合に関与しているかを検討している。
一方、回転子-固定子相互作用の検出については、未だ成功に至っていない。そこで弱い相互作用を検出可能な測定機MF-20を用いた実験系の立ち上げを試みている。MF-20では、蛍光相関分光法によりブラウン運動に起因する蛍光蛋白質の並進拡散時間を測定できる。分子間相互作用があれば、並進拡散時間の変化としてとらえることができる。この系を用いたパイロット実験で、回転子蛋白質FliGにおいて、モノマーFliG同士の相互作用を示唆する結果を得ている。現在実験系の確立を目指し、測定条件の検討を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Roles of charged residues in the C-terminal region of PomA, a stator component of the Na^+-driven flagellar motor2008

    • 著者名/発表者名
      Obara M, Yakushi T, Kojima S, Homma M
    • 雑誌名

      Journal of Bacteriology 190(In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 細菌べん毛モーター固定子タンパク質MotBのペリプラズム側断片の精製と結晶化2007

    • 著者名/発表者名
      小嶋誠司
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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