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2007 年度 実績報告書

幅広いタンパク質に適用可能な分子構造イメージング技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18770144
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

松浦 徹  理化学研究所, 発生神経生物研究チーム, 基礎科学特別研究員 (60415297)

キーワード蛍光イメージング / 緑色蛍光タンパク質 / 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
研究概要

本研究の平成19年度の目標は汎用型FRETプローブ(TdFRET-tag)を用いて、様々なFRETセンサーを作成し、その有用性を実証することである。センサーの作製に用いた蛋白質は、IP3受容体のリガンド結合部位、カルシウム結合蛋白質・Calmodulin、Calmodulinとその結合部位M13の融合蛋白質、M13、IP3-3kinase、IP3-5phosphatase、スモールG蛋白質・ARF6、ホヤの電位依存性脱リン酸化酵素・ciVSP、分泌小胞輸送に関わるSynaptotagminに対する一本鎖抗体、以上の9つの蛋白質にTdFRET-tagを遺伝子上で融合し、培養細胞に発現させて、それぞれの蛋白質の活性化に合わせたFRET変化が起こるかどうかを確認した。その結果、IP3-3kinase、IP3-5phosphataseの2つはFRET変化を示さなかったが、たの蛋白質ではFRET変化を観測することができた。特にM13と融合させた場合には、COS-7細胞を10μMのATP刺激した際の細胞内のカルシウム濃度変化に伴い、蛍光顕微鏡上で36±8%のFRET変化を観測した。これは細胞内のカルシウムと結合したCalmodulinとの結合により引き起こされるため、カルシウム-Calmodulinセンサーとして研究に用いることが可能である。このように本研究で開発したセンサーは、万能ではないが、幅広いタンパク質に適用可能なFRETセンサーであることを実証し、またそれを用いて実用レベルのバイオセンサーを開発することにも成功した。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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