当初の研究計画では、DRCR(double rolling-circle replication)増幅系の分子機構解析(平成18年度)とその解析の多角的な展開(平成19年度)に続いて、動物細胞への応用検討(平成20年度)を開始する予定であったが、特許戦略上の理由から昨年度より動物細胞へのCre-lox系の応用検討を開始し、本年度はその確立に取り組んだ。 昨年度、CHO(Chinese hamster ovary)細胞を用いてCre-lox系を構築し、得られた薬剤耐性株の解析の結果、増幅細胞は存在するが多数の非増幅細胞が混在し検出を困難にしていることが示唆された。そこで多数の細胞を個々に評価するため、間期FISH(Fluorescence in situ hybridization)法を行った。その結果、各耐性株の集団中の少数(約0.5-1.0%)の細胞に増幅領域とみられるシグナルが見いだされた。 次にこの増幅細胞の存在を確証づけ、増幅様式を理解するため、限界希釈法により細胞純度を高めて分裂期FISHを行った。その結果、各クローンの約半数以上の細胞に増幅が見られ、染色体上の増幅産物(HSR)、染色体外因子(DMs)、複数の染色体に点在する産物が観察された。これらは動物細胞の遺伝子増幅でよく観察され、本来は細胞種により特定の種類が形成されることが知られている。これより本D半数以上の細胞に増幅が見られ、染色体上の増幅産物(HSR)、染色体外因子(DMs)、複数の染色体に点在する産物が観察された。これらは動物細胞の遺伝子増幅でよく観察され、本来は細胞種により特定の種類が形成されることが知られている。これより本D半数以上の細胞に増幅が見られ、染色体上の増幅産物(HSR)、染色体外因子(DMs)、複数の染色体に点在する産物が観察された。これらは動物細胞の遺伝子増幅でよく観察され、本来は細胞種により特定の種類が形成されることが知られている。これより本DRCR増幅系は異なる増幅産物に共通する分子機構や様々な細胞種が選択的に特定の産物を形成する現象を理解するために有用であると思われる。 最後にDRCR増幅系の分子機構解析の一つとして、DNAマイクロアレイにより出芽酵母系での増幅前後の遺伝子発現変化を調べた。その結果、増幅単位に含まれる遺伝子の発現量の増加が確認され、増幅領域でのゲノム不安定性に起因すると思われるDNA傷害チェックポイントに関わる遺伝子群の発現増加が見られた。今後、これらの情報を分子機構の理解や増幅効率の向上に役立てたい。
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