• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

破骨細胞形成におけるRANK/TRAF6シグナルの解明及び骨疾患治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18770169
研究機関東京大学

研究代表者

合田 仁  東京大学, 医科学研究所, 助手 (90361617)

キーワード骨疾患 / 破骨細胞 / 発生・分化 / シグナル伝達 / サイトカインレセプター
研究概要

骨吸収を担う破骨細胞の分化・成熟は、受容体RANKとアダプター分子TRAF6によるシグナル伝達機構によって制御されている。本研究は、RANK/TRAF6シグナルの全体像を明らかにすることにより、破骨細胞が関与する骨疾患治療への応用を目的とする。以下に本年度の研究によって得られた成果を報告する。
1.TRAF6シグナルの増強を担うRANK細胞質領域の決定
申請者は以前、ヒトCD40受容体の細胞外領域とマウスRANK細胞内領域からなるキメラ受容体をマウス破骨前駆細胞に発現させ、抗ヒトCD40抗体で刺激し破骨細胞形成を誘導する実験系を確立した。さらに、RANKにはTRAF6結合部位以外にも分化誘導に必要な領域が存在し、それはTRAF6シグナルを増強する結果を得ている。そこで、その領域を決定するために、キメラ受容体のTRAF6結合部位以外を80a.a.ずつ欠損させた変異体を作成し、破骨細胞分化誘導能を評価した。その結果、424-529a.a.領域欠損変異体でのみ分化誘導活性が消失した。しかし、この領域の欠損は、TRAF6下流の転写因子NFκBの活性化には影響を与えなかった。よって、424-529a.a.領域は、破骨細胞形成を制御する新たなRANK細胞質領域であることが明らかとなった。
2.RANK/TRAF6シグナル依存的に発現制御される遺伝子の同定
ラット由来破骨前駆細胞をRANK-ligandで刺激し、6、24時間及び破骨細胞が形成する48時間後にmRNAを回収し、ラット由来DNAチップを用いて解析した。その結果、4倍以上発現が誘導された遺伝子として156遺伝子を同定した。そのうち、破骨細胞形成への関与が未報告の遺伝子は104遺伝子であった。現在、これらの遺伝子に対してRNA干渉によるknockdownを行い、破骨細胞形成に必須の遺伝子の探索を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] NFκB activation in development and progression of cancer2007

    • 著者名/発表者名
      Jun-ichiro Inoue
    • 雑誌名

      Cancer Science 98

      ページ: 268-274

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi