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2007 年度 実績報告書

真核生物型チロシンリン酸化・脱リン酸化を介する抗生物質生産制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18770175
研究機関広島大学

研究代表者

熊谷 孝則  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (70274058)

キーワード放線菌 / シグナル伝達 / チロシンリン酸化 / 抗生物質生産 / 形態分化 / 遺伝子破壊
研究概要

本年度は,放線菌Streptomyces(S.)coelicolorA3(2)に存在するチロシンリン酸化タンパク質について,それらによる形態分化および抗生物質生産制御機構を明らかにすることを目的とし,以下の研究を実施した。
1チロシンリン酸化タンパク質SCO5717の遺伝子破壊株の作製これまで,S.coelicolorのチロシンリン酸化タンパク質としてSCO5717を同定しており,SCO5717遺伝子をS.coelicolorに導入すると,増殖の遅延および色素性抗生物質の生産抑制が認められることを明らかにしている。SCO5717の機能をさらに明らかにするため,昨年度,SCO5717破壊株作製のためのベクターを構築した。本年度は構築したベクターを用い,相同組換えを利用したsingle crossover法により,SCO5717破壊株を作製した。作製したSCO5717破壊株について,その表現型を観察した結果,破壊株は野生株に比べて早期に気中菌糸を形成するとともに,色素性抗生物質を早期に産生した。
2新規チロシンリン酸化タンパク質の同定昨年度,新規に開発したイムノアフィニティークロマトグラフィー法により,S.coelicolorからチロシンリン酸化タンパク質の分離・濃縮を行った。そこで本年度は,二次元ゲル電気泳動法および質量分析法を用いることにより,その同定を行った。その結果,新規チロシンリン酸化タンパク質として,superoxide dismutaseを同定することができた。
以上,本研究の成果として,放線菌チロシンリン酸化タンパク質の新規機能を明らかにすることができた。今後,抗生物質の生産制御への応用が期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Cloning and characterization ofa Streptomyces single module type non-ribosomal peptide synthetase catalyzing a blue pigment synthesis2007

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, H.
    • 雑誌名

      Joumal of Biological Chemistry 282

      ページ: 9073-9081

    • 査読あり
  • [学会発表] 青色素(indigoidine)合成を触媒する単一モジュール型非リボソーム性ペプチド合成酵素BPSAの変異体解析2007

    • 著者名/発表者名
      熊谷 孝則
    • 学会等名
      日本生物工学会
    • 発表場所
      東広島市
    • 年月日
      2007-09-25
  • [図書] 構造生物学-ポストゲノム時代のタンパク質研究-2007

    • 著者名/発表者名
      倉光成紀・杉山政則 編
    • 総ページ数
      85-91, 106-112, 140-146
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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