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2006 年度 実績報告書

直鎖型ユビキチン鎖の細胞内機能探索

研究課題

研究課題/領域番号 18770177
研究機関大阪市立大学

研究代表者

桐浴 隆嘉  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (30347497)

キーワードユビキチン / ユビキチンリガーゼ / ポリユビキチン鎖 / プロテアソーム / タンパク質分解
研究概要

二つのRINGフィンガータンパク質からなる巨大な複合体型ユビキチンリガーゼLUBACはN末端を介した直鎖型ポリユビキチン鎖を形成する。このユニークなポリユビキチン鎖は申請者が発見するまでその細胞内での存在が知られておらず、その細胞内機能は未解明であった。そこで、平成18年度の研究実施計画に基づきその細胞内機能探索を遂行した。
まず、LUBACのモデル基質であるUb-GFPの細胞内挙動がLUBAC依存的に変化する可能性を検討した。その結果、LUBACの高発現下でUb-GFPの細胞内量が減少すること、逆に、直鎖型ポリユビキチン鎖能を欠失させたLUBAC変異体の高発現下ではUb-GFPが細胞内に蓄積することが明らかになった。さらに、LUBACの構成因子の一つであるHOIPをノックダウンするとUb-GFPが細胞内に蓄積することが明らかとなった。Ub-GFPの量変化はプロテアソーム阻害剤に依存することから、直鎖型ポリユビキチン鎖はプロテアソーム依存的タンパク質分解と関連していると考えられる。
LUBACはユビキチンを識別しポリユビキチン鎖を形成することから、LUBACのユビキチン結合ドメインの探索に加え、LUBACがリシンを介したポリユビキチン鎖を基質にする可能性を検討した。その結果、直鎖型ポリユビキチン鎖形成にはHOIL-1LのN末端鎖域とHOIPのC末鎖鎖域で十分であることが明らかになったが、この鎖域に既知のユビキチン結合ドメインは含まれておらず、現在ユビキチン結合ドメインの同定を継続している。また、LUBACはリシンを介したポリユビキチン鎖を基質にすることが出来るが、比較的その活性は低いことが示唆された。
また、数種のLUBACの発現制御細胞株の構築を終えており、直鎖型ポリユビキチン鎖に対する抗体に関しては抗体価が弱いながら直鎖型ポリユビキチン鎖特異的な抗体が得られた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] N末端メチオニンを介した新いポリュビキチン鎖2007

    • 著者名/発表者名
      桐浴隆嘉, 岩井一宏
    • 雑誌名

      実験医学 25・3

      ページ: 393-396

  • [雑誌論文] A ubiquitin ligase complex assembles linear polyubiquitin chains2006

    • 著者名/発表者名
      Kirisako, T et al.
    • 雑誌名

      The EMBO JOURNAL 25

      ページ: 4877-4887

  • [雑誌論文] N末端ユビキチン化経路2006

    • 著者名/発表者名
      桐浴隆嘉
    • 雑誌名

      ユビキチンープロテアソーム系とオートファジー(タンパク質核酸酵素2006年8月号増刊) 51・10

      ページ: 1191

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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