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2006 年度 実績報告書

CO-CBS系による細胞内メチレーション制御機構の分子基盤整備

研究課題

研究課題/領域番号 18770178
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

山本 雄広  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50383774)

キーワード一酸化炭素(CO) / メタボローム / メチル化 / 翻訳後修飾 / CBS / HO-1
研究概要

平成18年度はCOの含硫アミノ酸代謝制御における作用機構について細胞レベルでの検討をおこなった。細胞モデルとしてマクロファージへの分化能を有するヒト単球由来株であるU937細胞を用いてCO処理後の含硫アミノ酸メタボローム解析を行なったところ、処理後30分以降で細胞内のmethionine, s-adenosyl-methionine量が有意に増加しcystathionine量が減少していた。それに伴いタンパク質へのメチル基転移反応の亢進を認めた。この反応はメチル化阻害物質であるAdOxによってreverseされることからCOがメチル基転移反応の制御物質であることが示唆された。またsiRNAによるCBSの発現抑制された細胞ではCO処理してもタンパク質のメチル化レベルに変化が見られないことからCOはCBSの活性を阻害することによって細胞内のメチレーションサイクルを活性化し基質レベルでメチル基転移反応を制御することが示された。また内在性のHO-1の発現を誘導するためU937細胞をPMA処理によって分化誘導させると処理後4時間以降で顕著なタンパク質のメチル化亢進が認められるが、HO阻害剤のZnPPを処理した細胞ではPMA誘導性のタンパク質メチル化を低下させることからストレス応答性に産出されたCOが細胞内のメチレーションレベルを変化されることがわかった。
次に、COよってメチル化が制御されるタンパク質の同定を試みた。CO処理30分後の試料を二次元電気泳動により展開し抗ADMA抗体によりメチル化レベルに差異のあるスポットをMALDI-TOF MSによって解析したところ、解糖系酵素群、RNA結合タンパク質、シャペロンタンパク質等複数同定された。次年度はこれらの修飾部位の同定、メチル化修飾による細胞機能相関について検討を加える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Gaseous neuromodulator-related genes expressed in the brain of honeybee Apis mellifera.2007

    • 著者名/発表者名
      Watanabe, T., Kikuchi, M., Hatakeyama, D., Shiga, T., Yamamoto T., Aonuma, H., Takahata, M., Suzuki, N., Ito, E.
    • 雑誌名

      Developmental Neurobiology 67

      ページ: 456-473

  • [雑誌論文] メタボローム解析技術による新しい代謝制卸機構の系統的探索 : ガスバイオロジーの推進と医学への応用2006

    • 著者名/発表者名
      末松誠, 菱木貴子, 岩渕拓也, 山本雄広, 行武良哲, 塚田孝祐
    • 雑誌名

      細胞工学 25・12

      ページ: 1427-1431

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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