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2007 年度 実績報告書

転写調節領域の構造的多様性からみた遺伝子発現機構の機能的進化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18770191
研究機関東北大学

研究代表者

美濃川 拓哉  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (60400305)

キーワードゲノム / 進化 / 発現制御 / 発生 / 分化 / 遺伝子 / 転写 / 発生様式
研究概要

平成19年度は直接発生型ウニ:ヨツアナカシパンと間接発生型ウニ:オカメブンブクからwnt8遺伝子の転写調節領域(モジュールA:以下Aと略す)相同領域を単離した。この研究の過程でヨツアナカシパンのwnt8の発現パターンが間接発生型ウニ類のwnt8の発現パターンと大きく異なっていることを発見した。ヨツアナカシパンのAについてはリポーター遺伝子発現コンストラクトの作成を行い、平成18年度作成のパフンウニ、ハスノハカシパン(ともに間接発生型ウニ)のコンストラクトとあわせて機能解析実験をおこなった。3種(バフンウニ、ハスノバカシパン、ヨツアナカシパン)のコンストラクトを用いた機能解析実験から、以下の結果を得た。(1)3種のウニのうち間接発生型ウニ2種については、Aがwnt8の時間的・空間的発現パターンをコントロールする機能をもっていた。(2)ヨツアナカシパンのAにも転写活性化能はあるが、時間的・空間的調節能力は不十分だった。(3)3種のウニのAは塩基配列がかなり異なっているにもかかわらず、別種の間接発生型ウニ胚に導入した場合、その種のwnt8の時間的・空間的発現パターンを再現できた。一方、(4)直接発生型ウニ胚中では3種のAは転写活性を持つものの、空間的・時間的なコントロールが不正確だった。上記の結果をふまえ、当初の研究目標である間接発生型ウニ:ハスノハカシパンのA内の新規転写調節因子結合サイトの同定をおこなう。さらに発展研究として、直接発生型ウニ:ヨツアナカシパンとハスノハカシパンのAの機能と構造の比較から、ヨツアナカシパンのwnt8転写調節機構の進化の原因を転写調節機構のレベルで解明し、遺伝子発現調節領域の構造進化と機能進化の関係の理解をめざす。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ゲノムからみたウニの特徴2007

    • 著者名/発表者名
      美濃川 拓哉
    • 雑誌名

      生物の科学 遺伝 61

      ページ: 2-3

  • [学会発表] ヨツアナカシパンwnt8の発現パターンと転写調節領域の機能解析2007

    • 著者名/発表者名
      中田英男
    • 学会等名
      日本動物学会第78回大会
    • 発表場所
      弘前大学
    • 年月日
      2007-09-22
  • [備考]

    • URL

      http://homepage3.nifty.com/takuya/MinokawaLabTop.html

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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