研究概要 |
骨シアロタンパク質(BSP)シグナルによってその発現が支配される遺伝子を同定するために、BSPノックアウトマウスと野生型マウス(生後0日齢)の頭蓋骨より、RNAを抽出し、Affymetrix GeneChipによるマイクロアレイ解析を行った。データ解析の結果、5倍以上発現増加した遺伝子は80個、発現減少した遺伝子は75個あった。遺伝子の生物学的特徴をGene ontologyに従って分類した結果、発現増加遺伝子グループのトップ3のカテゴリーは、transcription (9.3%), cell adhesion (6.7%), transport (5.3%)だった。なお、分類不明は45.3%だった。発現減少遺伝子グループのトップ3カテゴリーは、transcription (12.5%), transport (8.8%), signal transduction (5%)だった。なお、分類不明は、52.5%だった。 これらの遺伝子グループのうち、骨代謝に関与する遺伝子を検索した結果、増加遺伝子グループでは、Dcn, Hifla, Odam, Vhlが含まれ、減少遺伝子グループには、Col10Oa1が含まれた。 今後は、これらの遺伝子群に着目し、発現の確認、BSPシグナルとの関連性を調べる計画である。
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