研究課題
今年度は、トランスジェニックメダカを用い、ヒレ再生時における個々の細胞の移動や分化について調べることを目的として研究を進めた。これまでに研究代表者は、メダカ再生ヒレEST解析およびマイクロアレイ解析から、再生芽や傷上皮特異的に発現する既知および新規の遺伝子を多数単離・同定してきた。これら単離された分子のうち、再生のある特定の時期のみに、再生芽もしくは傷上皮で三過的に発現する遺伝子をいくつか選び、トランスジェニックメダカの作製を試みた。まず、ホールマウントin situハイブリダイゼーション法により、胚発生過程における各遺伝子の発現パターンを確認した。その後、各遺伝子のプロモーターをメダカゲノムより単離し、その下流にEGFPをつなげたコンストラクトを作製した。これらのコンストラクトをメダカ卵にインジェクションし、胚発生過程でのEGFP発現パターンがホールマウントin situハイブリダイゼーション法で確認された発現パターンと同様である個体を選別し、ライン化を行ってきた。ライン化に成功したトランスジェニックメダカのヒレを切断し、ヒレ再生過程で、EGFP陽性細胞がヒレのどの組織に分化していくのか、各細胞の挙動を詳細に調べることを進めている。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Development, Growth and Differentiation 50
ページ: 71-83
Development 135
ページ: 33-41