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2007 年度 実績報告書

器官形成過程におけるWnt関連因子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 18770214
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所)

研究代表者

吉田 千春  地方大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合地方独立医療センター(研究所), 病因病態部門, 研究員 (60360666)

キーワードWnt / canonical シゲナル / 前脳形成 / トランスジェニックマウス / DKK1遺伝子 / 前後軸
研究概要

昨年度の研究成果から,恒常的プロモーター(CAGプロモーター)下に,Wnt/canonicalシグナル抑制因子,Dickkopfl(Dkkl)遺伝子を連結した過剰発現トランスジェニックマウス(CAG-Dkklマウス)では,前脳の縮小が見られた。そこで,実際,このDkkl遺伝子過剰発現マウスでWnt/canonicalシグナルが,野生型胚よりも,抑制されているのかどうかTop-galトランスジェニックマウス(Wnt/canonicalシグナル最下流で作用する転写因子Tcf/lef転写因子の結合配列にレポーター遺伝子LacZ遺伝子を連結させたコンストラクトを持つマウス)と交配させることによって検討した。Top-galトランスジェニックマウスでは,頭部表皮外胚葉,頭部間葉細胞でX-galの活性が見られるが,CAG-Dkklマウスではそれら活性が劇的に減少していることがわかった。さらに,Wnt/canonicalリガンドの一つであるWnt8A遺伝子の過剰発現マウスを作製し,その表現型の解析を行った。結果,Wnt8A遺伝子過剰発現マウスでは,前脳がほとんど形成されないことがわかった。これらの結果から,マウス胚における前脳形成には,Wnt/caonicalシグナルの抑制と活性化がバランス良く調整されることが,前脳形成に重要であることがわかった。
またWnt以外にも,脊椎動物において正常なボディパターニングに重要な分泌性因子として,BMP因子がある。BMP因子群も数多くのファミリー遺伝子を持っており,Wnt因子と同様に単独遺伝子欠損マウスでは,ファミリー遺伝子の相補によって,表現型として現れてこないことがある。そこで,BMPシグナル抑制因子である,Noggin遺伝子を用いて,過剰発現マウス(CAG-Nogginマウス)を作成した。CAG-Nogginマウスでは,原条形成時期において異常が見られ,その直後,胚性致死となることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Possible involvement of SINEs in mammalian-specific brain formation.2008

    • 著者名/発表者名
      T.Sasaki, H.Nishihara, M.Hirakawa, K.Fujimura, M.Tanaka, N.Kokubo, C.Kimura-Yoshida.I.Matsuo, K.Sumiyama, N.Saitou, T.Shimogori, and N.Okada.
    • 雑誌名

      Proceeding of the National Academy of Science of the United States of America. 105

      ページ: 4220-4225

    • 査読あり
  • [学会発表] Crucial roles of Foxa2 in mouse anterior-posterior axis polarization via regulation ofanterior visceral endoderm-specific genes2008

    • 著者名/発表者名
      木村-吉田 千春, 等
    • 学会等名
      第40回日本発生生物学会、第59回合同大会目本細胞生物学会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2008-05-28
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.osaka-u.ac._jp/pub/inst-mch/Byo1Byo,html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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