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2007 年度 実績報告書

カロテノイド生合成経路の操作による花色改変に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18780018
研究機関東京農工大学

研究代表者

鈴木 栄  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 講師 (80397017)

キーワード花色 / カロテノイド / ミヤコグサ / 形質転換
研究概要

1.ミヤコグサへのcrtW遺伝子の導入と形質転換体後代の解析:海洋細菌由来のカロテノイド生合成遺伝子(crtW)を導入し過剰発現させたミヤコグサは,花色が黄色から濃い黄色またはオレンジ色に変化した.花弁からカロテノイドを抽出し,HPHCおよびTLCで分析したところ,本来ミヤコグサには含まれない桃色から赤色を示す数種のケトカロテノイドが検出された.また,花弁の組織切片を観察したところ,本来の黄色の有色体以外に桃色から赤色の有色体が含まれていた.これらの結果から,ミヤコグサの花色変化は新たなカロテノイドであるケトカロテノイド類が花弁で合成され蓄積した結果であることが明らかになった.つまり,カロテノイド色素を用いた花色改変が可能であるという結論を得ることができた.さらに,この形質転換体の後代におけるcrtW遺伝子の発現および花色を調査した結果,形質転換体後代においても, crtW遺伝子の発現,ケトカロテノイド類の合成・蓄積が確認された.しかし,花色については, crtW遺伝子をホモで保持する系統を含む全での系統で,形質転換体当代とほとんど変化がなかった.このことから,さらに劇的に花色を改変するには, crtW以外の遺伝子の導入によるケトカロテノイド含量の増加や,花弁特異的プロモーターによる花弁組織特異的なカロテノイドの合成・蓄積が必要であると考えられた.2.複数のカロテノイド生合成遺伝子の導入:ケトカロテノイド含量のさらなる増加を目的として, crtiやcrtZ遺伝子などのcrtW以外のケトカロテノイド合成に関与する遺伝子を含むベクターを構築した.これらのベクターをミヤコグサに導入し形質転換体を作出したが,4月現在で開花に至っていない.今後は,開花花弁における花色調査,HPHCおよびTLC解析によるカロテノイド含量調査,サザン・ノーザン解析による導入コピー数や発現調査を行う予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Flower color alteration in Lotus japonicus by modification of the carotenoid biosynthetic pathway2007

    • 著者名/発表者名
      Sakae Suzuki et. al.
    • 雑誌名

      Plant Cell Reports 26

      ページ: 951-959

    • 査読あり
  • [学会発表] ユキヤナギにおける実生由来多芽体の形成およびAgrobactenium法によるGUS遺伝子の-過性発現2008

    • 著者名/発表者名
      中村, 萩原, 林, 鈴木(代表)
    • 学会等名
      園芸学会平成20年度秋季大会(園学研.7(別1)2008)
    • 発表場所
      東京農業大学
    • 年月日
      2008-03-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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