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2008 年度 実績報告書

リモートセンシングを活用した生物季節学図の作成と都市微気候の評価

研究課題

研究課題/領域番号 18780019
研究機関筑波大学

研究代表者

村上 暁信  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (10313016)

キーワードリモートセンシング / ヒートアイランド / 都市気候 / 生物季節 / 土地被覆
研究概要

本研究では樹冠の表面温度から都市気候の特徴を分析すると共に, 生物季節学図と比較考察することを計画している. 本年度は昨年度までに取得したリモートセンシングデータを用いて樹冠の表面温度を抽出し, 夜間の気温分布図を作成した上で, 都市気候の特徴を分析した. さらに, 生物季節学図と比較考察を行った。
航空機リモートセンシングデータ用いて, 樹木の葉密度と航空機リモートセンシングテーから得られる画素内緑被率の関係について分析を行った上で, 航空機リモートセンシング観測により観測された値を樹冠の表面温度とみなすことができる画素内緑被率の閾値を検討した。その結果と, 樹冠表面の熱収支についての検討結果をもとに, 画素内緑比率が閾値以上となる樹木についてのみ, 熱赤外域リモートセンシングテータから樹冠の表面温度を抽出し, 気温分布図を作成した。この方法を春季・夏季・冬季の夜間に取得されたリモートセンシングデータに適用し, 三時期の夜間気温分布図を作成した。三時期の気温分布図および各時期の季節風, 周辺の土地被覆分布の特性, 地形等の関係を分析した結果, 三時期とも市街地でヒートアイランド現象が生じていることが確認された。さらに, 夏季及び冬季は市街地の人工的土地被覆の表面温度上昇がヒートアイランド発生の主要因と考えられたのに対して, 春季は市街地内部と周辺地域で表面温度に顕著な違いがなかったことから, 春季のヒートアイランドは人工排熱に起因するものであることが示唆された。また, 作成された気温分布図と生物季節学図を比較した結果, 生物季節学図と気温分布図の間には一定の共通する傾向が認められるものの, 詳細なスケールでは異なる傾向を示すことが多いことが示された。植物の開花や展葉などはよりミクロな微気候に影響を受けていることが示され, 今後さらに都市気候を分析するためには, 周辺環境の熱環境を3次元で解析していく必要性が示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 樹冠の表面温度に着目した小都市におけるヒートアイランド現象の分析-航空機熱赤外画像を用いた砺波市街地周辺の気温分布図の作成-2008

    • 著者名/発表者名
      村上暁信 (他1名)
    • 雑誌名

      日本都市計画学会都市計画論文集 43(3)

      ページ: 691-696

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 3D-CADモデルを用いた荷重・法規制・日照条件に基づく緑化可能空間の抽出2008

    • 著者名/発表者名
      佐藤理人 (他2名)
    • 雑誌名

      ランドスケープ研究 71(5)

      ページ: 1763-768

    • 査読あり
  • [学会発表] Study on Urban Heat Island Phenomenon in a Local Small City of Japan Multi-temporal Airborne MSS2008

    • 著者名/発表者名
      Murakami, A. 他1名
    • 学会等名
      IEEE International Geoscience & Remote Sensing Symposium
    • 発表場所
      Boston, USA
    • 年月日
      2008-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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