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2006 年度 実績報告書

キュウリの性分化における雄蘂原基の細胞死とエチレン作用の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 18780022
研究機関福岡教育大学

研究代表者

山崎 聖司  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (30363295)

キーワード園芸学 / 遺伝子 / 酵素 / 環境 / 生理学
研究概要

1.キュウリ子葉に影響を及ぼす環境要因と生理要因の解析
環境要因と生理要因がキュウリの性分化の決定に作用する発育ステージを推定するための第一歩として,UV-B照射がキュウリ子葉に及ぼす影響を解析した。その結果,キュウリ子葉の表面には先端の尖ったトライコームと球状のトライコームの2種類が存在することが明らかとなり,また,UV-B照射は先端の尖ったトライコームの基部の細胞を増殖させることを発見した。さらに,UV-B照射は先端の尖ったトライコームの基部の細胞にポリフェノール化合物の蓄積を誘導することを見い出した。今後は,UV-B照射がキュウリ子葉の発育および性分化に及ぼす影響について解析する予定である。
2. 1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)合成酵素遺伝子(CS-ACS2)の発現解析
Fローカス以外の遺伝的背景がほぼ均一な雌性型キュウリ(MMFF)と混性型キュウリ(MMff)を用いて,様々な発育段階の花芽におけるCS-ACS2の発現の局在性を,in situ分析法を用いて解析した。その結果,雌性型キュウリ(MMFF)では,CS-ACS2はすべての花芽で発現し,雌花のみが安定的に分化し発育した。一方で,混性型キュウリ(MMff)では,CS-ACS2が発現する花芽は雌花として,発現しない花芽は雄花として発育した。このことから,キュウリの花芽におけるCS-ACS2の発現は,Fローカスによって正に制御されることが明らかになった。本研究の結果は,キュウリの性分化に影響を与えるエチレン合成が,個々の花芽で厳密に制御されることを分子レベルで支持するものである。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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