研究課題
1研究代表者はこれまでに、イネにおいて活性酸素防御に関わる複数の遺伝子を制御する新規シス-エレメントCOREを発見している。本研究ではCOREに結合する転写因子をクローニングし過剰発現させることにより、植物の環境ストレス耐性を上昇させることを目的とした。平成20年度には上記転写因子のクローニングを目指して、cDNAライブラリーのスクリーニングを行った。具体的には、スーパーオキシド発生剤であるパラコート処理を行ったイネ芽生え由来のライブラリーを酵母に導入しyeast one-hybridスクリーニングを行った。またファージ発現ベクターで構築したイネ緑葉由来cDNAライブラリーのSouthwesternスクリーニングも行った。しかしながらいずれのスクリーニングにおいても、ポジティブクローンの単離には至らなかった。2また本研究では、活性酸素消去酵素であるミトコンドリア型スーパーオキシドディスムターゼ (SOD) の過剰発現による生育促進について解析することを目的とした。ミトコンドリア型SODの過剰発現による発芽・生育促進が、タバコ以外の植物種でも見られるかどうかを調べるために、既に作出済みであるミトコンドリア型SODを過剰発現する形質転換イネについて、発芽特性を調べた。形質転換イネと野生型イネの種子をそれぞれMS固形培地に播種し発芽を比較した結果、形質転換体のいくつかの系統で野生型に比べ発芽が速いものが見られた。
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Journal of Experimental Botany 60
ページ: 615-627
Bioscience, Biotechnology and Biochemisty 72
ページ: 2779-2781