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2006 年度 実績報告書

植物ポリフェノールによるアミロイド形成阻害機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18780101
研究機関静岡県立大学

研究代表者

石島 美弥  静岡県立大学, 食品栄養科学部, 客員共同研究員 (70405140)

キーワードポリフェノール / アミロイド形成 / 食品成分 / 相互作用 / 阻害反応 / QCM
研究概要

アミロイド形成はタンパク質もしくはペプチドの凝集による線維化、沈着現象であり、アルツハイマー病、クロイツフェルト・ヤコブ病、2型糖尿病などでみられる。これまで種々のアミロイド形成機構が発表されているものの、アミロイド形成のごく初期の分子間会合については明らかになっていない。その段階での分子間会合の阻害は、発病のリスク低減につながり重要である。茶類に多く含まれるカテキン類は、植物ポリフェノールの一種であり、抗酸化、抗菌、抗癌作用など様々な生理活性が報告されている。本研究では2型糖尿病と関連するIslet AmyloidPolypeptide(IAPP)の22番から27番からなるフラグメント(IAPP22-27)をアミロイド形成モデルペプチドとし、水晶発振子マイクロバランス法(quartz crystal microb alance; QCM)により、このペプチド同士の会合、および阻害剤候補として食品から容易に摂取可能なカテキン類とペプチドの相互作用について動力学的解析を行った。
まず、ホスト分子としてのIAPP22-27をQCMセンサーセル金電極に固定する方法を検討した。その結果、Au-S結合させた特異認識分子上にアミノカップリングにより共有結合させることで、再現性よくこのペプチドを固定化できることを確認した。緩衝液中で発振し、ゲスト分子としてIAPP22-27を添加すると、ペプチド間の相互作用による周波数変化が観測された。解析により結合定数(Ka)が10^4M^<-1>のオーダーであると求められた。一方、ゲスト分子として4種類のカテキンを作用させたところ、カテキンの種類のよって作用の強さが異なり、IAPP22-27に対するKaとして10^5M^<-1>のものと10^2M^<-1>のものが存在した。よっていくつかのカテキンは、IAPPペプチド同士の会合の阻害剤となることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Functionally Relevant Coupled Dynamic Profile of Bacteriorhodopsin and Lipids in Purple Membranes2006

    • 著者名/発表者名
      Miya Kamihira, Anthony Watts
    • 雑誌名

      Biochemistry 45

      ページ: 4304-4313

  • [図書] Kinetics of Amyloid Fibril Foramtion of Human Calcitonin, Modern Magnetic Resonance (G.Webb ed.)2006

    • 著者名/発表者名
      Miya Kamihira, Hazime Saito, Akira Naito
    • 総ページ数
      1924(7)
    • 出版者
      Springer
  • [産業財産権] 標的物質の親和性の測定方法2006

    • 発明者名
      中山 勉, 上平 美弥, 吉良 敦史, 鈴木友 紀子
    • 権利者名
      静岡県, (株)アルバック
    • 産業財産権番号
      国内特許 特願2006-306606
    • 出願年月日
      2006-11-13

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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