1.ヒトデ生殖巣および神経、イソギンチャク生殖巣、ホヤ生殖巣及び神経に冊メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)が検出された。2.ヒトデに存在するD-アスパラギンオキシダーゼは、D-アスパラギン酸よりもN-メチル-D-アスパラギン酸に対してより高い活性を示すことが明らかとなった。3.N-メチル-D-アスパラギン酸の前駆体と考えられるD-アスパラギン酸の生合成を可能とするアスパラギン酸ラセマーゼ活性を、ヒトデ精巣に発見した。本酵素活性には、ピリドキサール-5'-リン酸が関与している可能性が示唆された。4.春に比べ繁殖期である夏にヒトデ精巣のD-アスパラギン酸オキシダーゼ活性が低下していたのに対し、アスパラギン酸ラセマーゼ活性は有意に上昇していた。その際、県メチル-D-アスパラギン酸含有量は増加する傾向が認められた。
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