| 研究概要 |
開発を行った次の5つのシステムの研究成果をまとめる.
1.複数作業者同時追跡システムの開発
パン・チルト・ズーム機能付きカメラ(PTZカメラ)を2台と,異なる配色を施した2着のカラー作業服を用いて,7m×10mの室内作業空間を移動する2人の作業者を,ほとんど誤りなく区別し,追跡できる結果を得た.
2.室内作業者位置検出ならびに姿勢角検出システムの開発
PTZカメラを2台と,専用の配色を施したカラー作業服を用いて,7m×10mの室内作業空間を移動する1人の作業者の位置を,作業通路ごとにあらかじめ設定した左右出入口,通路中央の3つの地点に限定して検出できる結果を得た.カメラに対する作業者の姿勢角(yaw角)についても,1度刻みで,ほとんど問題なく検出できる結果を得た.
低照度環境下における作業者追跡システムの開発
作業者が進入する通路を検知するカメラ1台と,圃場内を移動する作業者を検出するカメラ1台の計2台のモノクロカメラと,さらに黒白模様付き専用作業服を用いて,夕暮れ後の極端に暗い時間帯に,15m四方の屋外圃場を移動する1人の作業者の位置を失敗無く追跡できる結果を得た.
4.単カメラによる作業姿勢認識ならびに作業者位置検出システムの開発
固定式カラーカメラ1台を用いて,専用のカラー作業服を着用した作業者の屈伸動作,前屈からの農産物拾い上げ動作,選別動作の3つの限定動作を,例外値なく認識できる結果を得た.作業者を追跡する際に制御される1台のPTZカメラのPTZ値を用いて作業者の位置を検出したが,カメラと被験者間の距離を推定する精度に課題が残った.
5.IT技術を用いた移動型情報収集システムの開発
TCP/IPネットワークプログラミングを用いて,2台のPC間で通信が行えるプログラムを開発し,作業者がクライアントPCを用いて手動で入力した情報を,サーバ側PCで送信できる結果を得た.
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