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2006 年度 実績報告書

ポジトロンイメージング技術の光合成機能測定・分子イメージングへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 18780200
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

河地 有木  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 博士研究員 (70414521)

キーワード非破壊計測 / 画像処理 / 画像解析
研究概要

植物の光合成機能の環境応答を生体組蘇・器官レベルで理解することが重要であると考えた。これまでにポジトロンイメージング動態解析研究グループでは植物中の炭素動態の可視化に成功しており、光合成産物の輸送・分配の解析が可能であった。本研究ではさらに輸送源である葉に注目し、葉における炭素動態を解析することで光合成における主要プロセスである「二酸化炭素固定」および「光合成産物送り出し」の定量を試みた。さらに葉上の限定領域の動態解析により、植物葉の局所レベルの生理機能を示す機能画像、即ち植物機能イメージングを実現を目的とした解析法の整備を行った。これにより、測定環境下における葉の"機能の可視化"が可能とする。
実験はPositron Emitting Tracer Imaging System(PETIS)を用いて植物体内の^<11>Cの動態を撮像し、構築した生理モデルを用いて解析を行った。供試植物葉に^<11>CO_2を供給して光合成プロセスを撮像、データの動態解析には2-コンパートメントモデルを適用した。同一個体で光条件を変化させ、光環境に対する光合成機能の応答を解析した。
PETISにより二酸化炭素が葉に固定され光合成産物であるショ糖が葉から送り出される動画像が得られた。PETISによって得られた^<11>C積算画像上の関心領域を設置し、動画像に投射して発生させた関心領域内の^<11>C濃度経時変化(TAC)が得られる。解析の結果、測定データと線で示したモデルが推定するTACとに非常に良い一致が見られ、本測定におけるモデルの妥当性が示された。モデル解析の結果、「二酸化炭素固定速度」が光環境に正の相関を持ち、「光合成産物の送り出し」は光環境からの影響が少ないことが示唆された。二酸化炭素固定速度からは葉内組織の二酸化炭素拡散抵抗、光合成産物の送り出し率からは葉のソースとしての生理機能などの定量的な議論が今後期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A New Method for Parametric Imaging of Photosynthesis with C-11 Carbon Dioxide and Positron Emitting Tracer Imaging System (PETIS)2007

    • 著者名/発表者名
      Naoki Kawachi, Shu Fujimaki, Satomi Ishii, Nobuo Suzui, Noriko S. Ishioka, Shinpei Matsuhashi
    • 雑誌名

      IEEE Nuclear Science Symposium Conference Record

      ページ: 1519

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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