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2006 年度 実績報告書

肥育牛における粗飼料給与条件がアディポジェネシスに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 18780207
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

山田 知哉  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所飼料調製給与研究チーム, 研究員 (80343987)

キーワードウシ / 肥育 / アディポジェネシス / 脂肪組織 / 脂肪細胞 / 粗飼料
研究概要

脂肪組織の成長は、前駆脂肪細胞が増殖及び分化する過程、脂肪細胞が終末分化し細胞内に脂肪滴を蓄積して肥大化する過程に大別される。これら一連の脂肪組織成長過程はアディポジェネシスと総称される。最近の研究において、核内転写因子C/EBPファミリーやPPARγがアディポジェネシス制御に特に重要な役割を果たしていることが解明されてきている。そこで肥育牛における粗飼料給与条件と体脂肪蓄積との関連を明らかにするため、脂肪細胞分化に影響するβ-カロチン含量が多い稲発酵粗飼料とβカロチン含量の少ない稲ワラをそれぞれ給与した肉牛におけるアディポジェネシスを検討した。供試牛として交雑種(黒毛和種×ホルスタイン種)去勢牛を用いた。肥育前期に濃厚飼料を体重の1,5%に制限し稲発酵粗飼料を飽食させ肥育中後期に稲発酵粗飼料と濃厚飼料を飽食させた区(イネ区)と、肥育前期に濃厚飼料を体重の1.5%に制限しオーチャードグラス乾草を飽食させ肥育中後期に稲ワラと濃厚飼料を飽食させた区(ワラ区)を26ヶ月齢に屠殺し、各脂肪組織(皮下、腸間膜、筋間、腎周囲、胸最長筋肉内)を採取した。これら脂肪部位における脂肪組織重量、脂肪細胞の大きさ(セルラリティー)及び核内転写因子発現量を検討した。皮下、腸間膜、筋間、腎周囲の脂肪組織重量及び胸最長筋脂肪含量に給与区による差はなかった。また各脂肪組織における脂肪細胞の大きさにも給与区による差はなかった。同様にこれら脂肪組織における核内転写因子PPARγ及びC/EBPファミリー(α、β、δ)発現量にも給与区による差は認められなかった。以上より、給与粗飼料が異なっていても脂肪組織重量に差が認められない場合は、脂肪細胞の大きさや核内転写因子の発現量に差はないと考えられた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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