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2007 年度 実績報告書

肥育牛における粗飼料給与条件がアディポジェネシスに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 18780207
研究機関独立行政法人農業技術研究機構

研究代表者

山田 知哉  農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所飼料調製給与研究チーム, 主任研究員 (80343987)

キーワードウシ / 肥育 / アディポジェネシス / 脂肪組織 / 脂肪細胞 / 粗飼料
研究概要

核内転写因子は脂肪細胞の分化制御に重要な役割を果たしていることが解明されてきている。そこで粗飼料給与量と体脂肪蓄積との関連を明らかにするため、核内転写因子発現を指標として検討を行った。黒毛和種去勢牛を21ケ月齢までは濃厚飼料と稲ワラを飽食させ、22ケ月齢から30ケ月齢までの肥育後期は、粗飼料の給与量の違いにより多給区(稲発酵粗飼料現物8kg給与)、中給区(5kg給与)、少給区(2kg給与)に分けて飼養した。30ケ月齢時にと畜し、各脂肪組織(皮下、内臓、筋間、腎周囲)における核内転写因子蛋白質発現量を測定した。脂肪細胞直径(セルラリティー)測定はオスミウム法を用いた。少給区の内臓脂肪重量は多給区より高かったが、皮下、筋間、腎周囲脂肪重量に区により差はなかった。内臓脂肪のセルラリティーは少給区が多給区より増大した。筋間脂肪のセルラリティーは、多給区が少給区より増大した。脂肪細胞終末分化を制御するC/EBPα発現量は、内臓脂肪において中給区及び少給区が多給区より高くなった。前駆脂肪細胞の初期分化を制御するC/EBPβ発現量は、筋間脂肪において少給区が多給区より高くなった。一方、PPARγ及びC/EBPδ発現には区による差は認められなかった。以上より、内臓脂肪において少給区のC/EBPα発現量が増加し、セルラリティーが増大したことが少給区の内臓脂肪重量増加に影響したと考えられた。また筋間脂肪における少給区のC/EBPβ発現量及びセルラリティーの結果から、粗少区の筋間脂肪は増殖、肥大能力が多給区より高く、さらに長期の肥育で脂肪重量が多給区より増加する可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肥育後期の粗飼料給与量の違いが脂肪組織における核内転写因子発現に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      山田知哉
    • 学会等名
      日本畜産学会
    • 発表場所
      常盤大学
    • 年月日
      2008-03-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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