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2006 年度 実績報告書

植物病原放線菌の発病メカニズムの解明と病害防除への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18780244
研究機関大阪大学

研究代表者

木谷 茂  大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (10379117)

キーワード植物病原放線菌 / 放線菌ホルモン / そうか病 / サキストミン / 病害防除
研究概要

本研究では、植物病原放線菌による作物病害に対し、二次代謝を制御する低分子シグナル物質から迫る発病機構の解明により、環境にやさしい病害防除法を提案することを最終目的としている。じゃがいもそうか病を引き起こす植物病原放線菌Streptomyces scabiesは、北海道のみならず北米や欧州などに深刻な被害をもたらしている。その病原性は、二次代謝産物であるサキストミンにより誘引されることが判明しているが、有効な防除法の確立には至っていない。一方、放線菌の二次代謝は、特定の低分子シグナル物質(放線菌ホルモン)が多様な様式により制御することがわかってきた。初年度は、サキストミン生産が放線菌ホルモンにより制御される可能性を探るため、S.scabiesの放線菌ホルモンレセプターの機能解析を実施した。また基準となる放線菌ホルモン制御機構の詳細を知るため、S.virginiaeの二次代謝誘導メカニズムを精査した。
アメリカ農務省が異なる菌株を供与したため、サキストミン生産が不明なS.scabies NBRC12914株を実験株として当初、使用した。レセプター遺伝子を放線菌ホルモン制御機構に属する他種の遺伝子を用いた相同性探索から獲得した結果、レセプター遺伝子の周辺配列は、他のレセプター遺伝子周辺配列と相似しており、この獲得遺伝子群が放線菌ホルモン制御機構の関連遺伝子であることが示唆された。大腸菌で発現させたレセプターは、放線菌ホルモンとの結合能を示し、レセプター機能喪失株は二次代謝に明瞭な変化がみられた。しかし、サキストミン生産や病原性を確認できなかったため、これらに対する放線菌ホルモン制御機構の関わりを示せなかった。現在、サキストミン生産株S.scabies 87.22株を用いて同様の実験を継続している。また、S.virginiaeの二次代謝生合成遺伝子群を取得・解析をおこない、放線菌ホルモン制御機構の一部をさらに明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Identification of the bkdAB gene cluster, a plausible source of the starter-unit for virginiamycin M production in Streptomyces virginiae2007

    • 著者名/発表者名
      Pulsawat N
    • 雑誌名

      Archives of Microbiology (In press)

  • [雑誌論文] Characterization of biosynthetic gene cluster for the production of virginiamycin M, a streptogramin type A antibiotic, in Streptomyces virginiae2007

    • 著者名/発表者名
      Pulsawat N
    • 雑誌名

      Gene (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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