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2006 年度 実績報告書

特異な骨格を有する含窒素天然物の全合成

研究課題

研究課題/領域番号 18790006
研究機関千葉大学

研究代表者

荒井 秀  千葉大学, 大学院薬学研究院, 准教授 (20285224)

キーワード有機化学 / 生体分子
研究概要

Lundurine類はインドリンにシクロプロパン環が縮合した特徴ある化学構造を有する。この共通骨格の一般的合成法は未だ確立されておらず、全合成研究の達成における最大のポイントである。特にLundurineに含まれる4っの不斉炭素のうち、3つがシクロプロパン環に集中し、そのうち2つが4級炭素であることから、従来のシクロプロパン化では構築が困難であった。したがって、この環形成が最大のポイントとなる。申請者は、ヨードを活性化剤とする立体選択的な分子内シクロプロパン化反応と分子内アリールアミノ化反応によるインドリン環形成反応を組み合わせることで、初めてインドリンシクロプロパン骨格の構築に成功した。この合成ルートには、1)合成の初期段階で共通骨格の迅速合成を行うこと、2)剛直な分子骨格ゆえに、骨格構築に分子内反応における中員環形成を有利にする、などの合成戦略が含まれる。この重要鍵中間体は、全ての立体化学が天然物と一致しており、さらに多官能基化されているために後の環構築にも適応できる。
さらなる発展として、まず6員環形成を目指し4環性中間体の合成へと展開する。ラクトンの開環、側鎖の伸長で前駆体には容易に導けると予想され、種々の官能基変換によって8員環形成、ラクタム環形成を主眼に様々な類縁体合成に対応しうる柔軟性の高い合成ルートであることを立証する。また、様々な合成中間体の生物活性評価も併せて行っていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Synthetic study of manzamine B; Asymmetric synthesis of tricyclic central core by asymmetric Diels-Alder and RCM strategy2007

    • 著者名/発表者名
      Matsumura, T., Akiba, M., Arai, S., Nakagawa, M., Nishida, A.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 48

      ページ: 1265-1268

  • [図書] 有機分子触媒の新展開 (監修 柴崎正勝)2007

    • 著者名/発表者名
      荒井 秀
    • 総ページ数
      33-41
    • 出版者
      シーエムシー出版

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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