研究概要 |
1)CV-1細胞を用いたPPARγリガンド活性の評価:PPARγ薬用植物(漢方生薬、薬用植物、食用ハーブを含む.乾燥重量10g)を95% EtOH(40ml)で1時間加温(60-70℃)抽出した.ろ過後,減圧下溶媒を留去し,薬用植物のEtOH抽出エキスを調製した.EtOH抽出エキスについてCV-1細胞(雄性アフリカミドリザル腎臓由来の培養細胞)を用いたPPARγリガンド活性を評価した.PPARγリガンド活性試験方法は実験計画書の通りである.その結果,Glycyrrhiza glabra L.の根および根茎,Syzygium aromaticumのつぼみの両EtOH抽出エキスの30μg/mlにおける抽出物の発光量が陽性対照であるトログリタソン0.5μMにおけるそれよりも多かったため,活性抽出エキスと判定した.Glycyrrhiza glabra L.の根および根茎[日局カンゾウの基原の一つ]のEtOH抽出エキスについては,順相シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し,CHCl_3-MeOH(19:1,9:1,2:1)およびMeOHで順次溶出することにより,4つの画分を得,その中で一番極性の低い画分にPPARγリガンド活性が集中した.現在,同画分について成分検索を進め,活性本体化合物の同定を試みている.Syzygium aromaticumのつぼみ[日局チョウジの基原]のEtOH抽出エキスについては,多孔質合成吸着剤Diaion HP-20カラムに付し,現在,活性画分の同定を行なっている.
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