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2008 年度 実績報告書

雄性生殖機能の獲得・維持におけるビタミンDおよびビタミンD代謝酵素の役割

研究課題

研究課題/領域番号 18790072
研究機関神戸薬科大学

研究代表者

鎌尾 まや  神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (40299087)

キーワードビタミンD / CYP2R1 / 生殖機能 / 25位水酸化 / TM3 / TM4 / 血中濃度 / 性差
研究概要

ビタミンD-25位水酸化酵素CYP2R1がマウス精巣に強く発現していることを踏まえ、今年度はマウス精巣由来細胞の機能に及ぼすビタミンD化合物の影響について検討した。また、一般にヒトでは女性に比べ男性の方が血漿中25位水酸化ビタミンD[25(OH)D]濃度は高いとされているが、その妥当性についても文書によるインフォームドコンセントを得た検体を用いて検証した。
1. ビタミンD化合物のマウス精巣由来細胞の細胞機能に及ぼす影響の検討
マウス精巣ライディッヒ細胞由来TM3を用いて、テストステロン産生能に及ぼすビタミンD化合物の影響を黄体ホルモン存在下、非存在下で検討した。その結果、ビタミンD化合物添加により、テストステロン産生能が亢進し、その作用は黄体ホルモン存在下で増強することが明らかとなった。また、マウス精巣セルトリ細胞由来TM4細胞を用いて、トランスフェリン産生能に及ぼすビタミンD化合物の影響を卵胞刺激ホルモン存在下、非存在下で検討した。その結果、卵胞刺激ホルモン存在下、非存在下共に、ビタミンD化合物添加による用量依存的なトランスフェリン産生能の変化は認められなかった。さらに、両細胞におけるcAMP産生能に及ぼすビタミンD化合物の影響についても検討したが、用量依存的なcAMP産生能の変化は認められなかった。
2. ヒト血漿中25位水酸化ビタミンD濃度の性差の検証
沖縄、兵庫、札幌の各地域における男女の血漿中25(OH)D_3およびD_3(未変化体)濃度を高感度LC-MS/MS法を用いて測定した。その結果、女性に比べ男性の方が25(OH)D_3濃度は高い傾向を示したが、その基質で未変化体であるD_3濃度も高いことが判明した。従って、女性に比べ男性の血漿中25(OH)D_3濃度が高いのは、25位水酸化能の差異によるものではなく、紫外線被照射量等の影響によるD_3濃度の差異が影響している可能性が高いと判断された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] High prevalence of vitamin K and D deficiency and decreased BMD in inflammatory bowel disease2008

    • 著者名/発表者名
      Kuwabara A, Tanaka K, Tsugawa N, Nakase H, Tsuji H, Shide K, Kamao M, Chiba T, Inagaki N, Okano T, Kido S.
    • 雑誌名

      Osteoporos Int (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ミクロソーム型ビタミンD-25位水酸化酵素CYP2R1-発見から最近の知見まで-2008

    • 著者名/発表者名
      鎌尾まや, 岡野登志夫
    • 雑誌名

      ビタミン 82

      ページ: 612-614

  • [学会発表] 沖縄・兵庫・札幌の3地域における血中ビタミンD濃度調査2009

    • 著者名/発表者名
      鎌尾まや
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-03-26
  • [学会発表] 微分解析法を用いたビタミンD必要量の評価2008

    • 著者名/発表者名
      津川尚子, 高瀬友貴, 峯上卓也, 小池さやか, 土井綾子, 鎌尾まや, 須原義智, 上西一弘, 石田裕美, 岡野登志夫
    • 学会等名
      第10回日本骨粗鬆症学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-10-31
  • [学会発表] 日本人を対象とした血中ビタミンD濃度調査 : 地域および季節の影響2008

    • 著者名/発表者名
      鎌尾まや, 木村州作, 宮本和久, 津川尚子, 須原義智, 宮内章光, 越山裕行, 中村嘉夫, 真尾泰生, 原国正裕, 上西一弘, 田中清, 岡野登志夫
    • 学会等名
      第58回日本薬学会近畿支部大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-10-25
  • [学会発表] 日本人血中ビタミンD濃度の地域および季節差に関する検討2008

    • 著者名/発表者名
      鎌尾まや, 津川尚子, 須原義智, 宮内章光, 越山裕行, 中村嘉夫, 真尾泰生, 原国正裕, 上西一弘, 田中清, 岡野登志夫
    • 学会等名
      フォーラム2008 : 衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2008-10-18
  • [学会発表] ビタミンD-25位水酸化酵素CYP2R1発現誘導因子とマウス成長過程における発現変化発現量2008

    • 著者名/発表者名
      鎌尾まや
    • 学会等名
      日本ビタミン学会第60回大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2008-06-14
  • [学会発表] 女子大学生におけるビタミンD栄養の評価2008

    • 著者名/発表者名
      津川尚子, 鎌尾まや, 岡野登志夫, 佐々木敏, 村上健太郎, 高橋佳子, 上西一弘, 山崎美津代, 早渕仁美, 合田敏尚, 岡純, 馬場啓子, 大木和子, 渡邊令子, 杉山佳子
    • 学会等名
      第60回関西カルシウム懇話会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-04-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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