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2006 年度 実績報告書

高圧凍結技法を用いたラット単離胃粘膜・酸分泌後回復期壁細胞の膜動態研究

研究課題

研究課題/領域番号 18790145
研究機関宮崎大学

研究代表者

澤口 朗  宮崎大学, 医学部, 助教授 (30336292)

キーワード高圧凍結技法 / 胃底腺 / 単離胃粘膜 / 超微形態 / 壁細胞 / 回復期 / プロトンポンプ
研究概要

胃酸分泌に与る胃底腺壁細胞は、摂食からしばらく続く酸分泌刺激状態と食間から食前にかけての休止状態を繰り返す。このうち休止状態から酸分泌刺激状態へ移行する「酸分泌刺激時」の壁細胞動態については、1980年代に初代培養壁細胞や単離胃底腺などの実験モデルが確立されて以来、数多くの新知見が集められてきた。しかし、酸分泌刺激状態から休止状態へ移行する「酸分泌後回復期」の壁細胞動態に関しては、再現性の高い実験モデルがなく不明な点が多い。我々は生体の胃粘膜に近い組織形態を保ち、ヒスタミン等の試薬に速やかな反応性を示す「ラット単離胃粘膜モデル」の応用研究により、再現性の高い酸分泌後回復期壁細胞の実験モデルを確立し、高圧凍結技法による回復期壁細胞の形態変化ならびにプロトンポンプの局在変化を解析した。
その結果、酸分泌後回復期の壁細胞は頂上膜を細胞内に回収後、いわゆるオートファゴソームとは異なる「特異な多重膜構造」を形成し、頂上膜に局在するプロトンポンプ(酸分泌に関与)を回収・処理しながら酸分泌休止状態へ回復することが示唆され、論文ならびに学会報告した。
この酸分泌後回復期壁細胞モデルを用いたさらなる解析によって、酸分泌状態から休止状態へ移行する壁細胞の形態変化や、プロトンポンプを有する細胞膜動態の解明が加速されるものと期待される。現在、臨床で汎用される胃酸分泌抑制剤:H2レセプター阻害剤とプロポンプインヒビターを用いた応用研究を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ultrastructural transformation of gastric parietal cells reverting from the active to the resting state of acid secretion revealed in isolated rat gastric mucosa model processed by high-pressure freezing.2006

    • 著者名/発表者名
      Sawaguchi A, Aoyama F, Ohashi M, Ide S, Suganuam T
    • 雑誌名

      Journal of Electron Microscopy 55

      ページ: 97-105

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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