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2007 年度 実績報告書

癌骨転移成立・進展過程において制御性T細胞が果たす役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18790180
研究機関城西国際大学

研究代表者

神谷 貞浩  城西国際大学, 薬学部, 助手 (10398555)

キーワード癌 / 骨転移 / 破骨細胞 / サイトカイン / IL-27 / T細胞
研究概要

骨への癌転移,関節リウマチなどの炎症部位での骨破壊においては破骨細胞が重要な役割を果たしており,従って破骨細胞の分化,活性を制御することが重要な課題となっている.
昨年度,研究目的の一つである局所免疫と骨破壊の関係についてin vitroでの解析を行った.活性化T細胞存在下,破骨細胞前駆細胞からの破骨細胞分化は抑制され,Th1細胞の分化に関与しIL-12ファミリーに属するIL-27は,活性化T細胞による破骨細胞分化の抑制作用をより強く有意に増強することが明らかとなった[1].この機構を解明する過程でIL-27は,活性化T細胞からIL-10の産生を対照の約2倍に増大させ,GM-CSFを1/10に減少させた.さらに興味深いことに活性化T細胞での破骨細胞分化因子RANKLの発現を顕著に抑制することが明らかとなり,この作用はRANKL発現阻害作用を持つIL-10に非依存的な作用であることがIL-10欠損マウス由来のT細胞を用いた実験で判明した[投稿準備中].現在,磁気ビーズを用いT細胞サブクラスを分離し, RANKL発現に影響を受けるT細胞サブクラスの同定を行うとともに,T細胞サブクラスによる破骨細胞前駆細胞からの破骨細胞への分化誘導系の確立を試み,IL-27のRANKL発現抑制作用に基づく破骨細胞分化制御について検討し,さらにIL-27シグナル伝達分子であるSTAT1,あるいはSTAT3を欠損したT細胞サブクラスでのRANKL発現への影響について調べている.また今後,転移性乳癌細胞,制御性T細胞によるRANKL発現への影響についても解析する予定である.
1.Kamiya S, et. al. (2007) Journal of Bone and Mineral Metabolism 25, 277-285

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Effects of IL-23 and IL-27 on osteoblasts and osteoclasts:inhibitory effects on osteoclast differentiation2007

    • 著者名/発表者名
      Kamiya S.
    • 雑誌名

      Journal of Bone and Mineral Metabolism 25

      ページ: 277-285

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A peptide derived from tenascin-C induces betal integrin activation tlarough syndecan-4.2007

    • 著者名/発表者名
      Saito Y.
    • 雑誌名

      The Journal of Biological Chemistry 282

      ページ: 34929-34937

    • 査読あり
  • [雑誌論文] New bone density conservation agents for osteoporosis under research and development: Anti-RANKL antibody2007

    • 著者名/発表者名
      Wada S.
    • 雑誌名

      日本臨床 65, Suppl 9

      ページ: 458-462

  • [雑誌論文] New bone density conservation agents for osteoporosis under research and development: Zoledronate2007

    • 著者名/発表者名
      Wada S.
    • 雑誌名

      日本臨床 65, Suppl 9

      ページ: 421-425

  • [雑誌論文] Parathyroid aiid bone. Evidence and perspective of parathyroid therapy for patients with osteoporosis2007

    • 著者名/発表者名
      Wada S.
    • 雑誌名

      Clinical Calcium 17

      ページ: 1888-1894

  • [雑誌論文] Osteocalcin and bone2007

    • 著者名/発表者名
      Wada S.
    • 雑誌名

      Clinical Calcium 17

      ページ: 1673-1677

  • [学会発表] T細胞を介した破骨細胞分化制御に及ぼすインターロイキン(IL)-12関連サイトカインIL-27の効果2007

    • 著者名/発表者名
      神谷 貞浩
    • 学会等名
      第9回 日本骨粗鬆症学会
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京)
    • 年月日
      2007-11-14
  • [学会発表] The effects of IL-12 related cytokines, IL-23 and IL-27 on osteoclast formation and T cell properties2007

    • 著者名/発表者名
      Kamiya S.
    • 学会等名
      第29回 米国骨代謝学会
    • 発表場所
      Hawaii Convention Center (ホノルル)
    • 年月日
      2007-09-18
  • [学会発表] T細胞を介した破骨細胞分化制御に及ぼすインターロイキン(IL)-12関連サイトカインIL-27の効果2007

    • 著者名/発表者名
      神谷 貞浩
    • 学会等名
      第25回 日本骨代謝学会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2007-07-19
  • [学会発表] T細胞を介した破骨細胞分化制御に及ぼすインターロイキン(IL)-12関連サイトカインIL-27の効果2007

    • 著者名/発表者名
      神谷 貞浩
    • 学会等名
      第80回 日本内分泌学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2007-06-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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