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2006 年度 実績報告書

神経変性過程における末梢性ベンゾジアゼピン受容体機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18790188
研究機関独立行政法人放射線医学総合研究所

研究代表者

前田 純  独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 主任研究員 (30415426)

キーワード末梢性ベンゾジアゼピン受容体 / ミクログリア / アストロサイト
研究概要

1 エタノール脳内局所注入モデルによる末梢性ベンゾジアゼピン受容体(PBR)のグリア細胞局在
エタノールをラット線条体に局所注入することにより組織損傷を誘発し、損傷領域で過剰発現するPBRの細胞局在について、オートラジオグラフィー法および免疫組織化学染色により検証を行った。PBRリガンドDAA1106を用い受容体結合量を測定したところ損傷3日後から結合が増加しはじめ、7日後最大となり、結合の増加は3月後も確認された。またアストロサイトおよびミクログリアの細胞数をカウントしたところ、PBR結合はミクログリア細胞数と有意な相関が見られた。また、蛍光二重染色によりPBRと各グリア細胞と共染色したところ、ミクログリア内のPBRは3月後まで持続的に発現しているのに対し、アストロサイト内のPBRは5-7日に発現したのち、14日以降速やかに消失した。これらの結果からPBRはグリア細胞の増殖と深く関わっており、グリア細胞機能を探る上で重要なマーカーであることが明らかとなった。
2 PBR作動薬Ro5-4864の神経保護作用の確認
カイニン酸神経損傷モデルおよび銅キレーターによる脱髄モデルを対象にPBRリガンドの防御作用の有無について確認をおこなったものの、いずれのリガンドの処置によっても効果を確認することができなかった。現在用量について再検討をおこなっている。
3 PBR欠損マウスの作成
PBRの欠損は致死であるため、Cre-LoxPを用いたPBRのコンディショナル欠損マウスを作成している。ターゲティングベクターを作成し、5つの組み換えES細胞のクローンを作成した。このクローンを480個injectionしたところ8匹のキメラマウスの作成に成功した。しかしながらいずれのキメラマウスもgermlineにのってこなかったため、electoroporation段階からやり直しをおこなっている。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (9件)

  • [雑誌論文] [2-^<11>C]isopropyl-, [1-^<11>C]ethyl-, and [^<11>C]methyl-labeled phenoxyphenyl acetamide derivatives as positron emission tomography ligands for the peripheral benzodiazepine receptor : radiosynthesis, uptake, and in vivo binding in brain.2006

    • 著者名/発表者名
      Zhang MR
    • 雑誌名

      Journal of Medicinal Chemistry 49(9)

      ページ: 2735-2742

  • [雑誌論文] Quantitative analysis for estimating binding potential of the peripheral benzodiazepine receptor with [^<11>C]DAA1106.2006

    • 著者名/発表者名
      Ikoma Y.
    • 雑誌名

      Journal of Cerebral Blood Flow and Metabolism 27(1)

      ページ: 173-184

  • [雑誌論文] Pharmacokinetics and brain uptake of lactoferrin in rats.2006

    • 著者名/発表者名
      Ji B
    • 雑誌名

      Life Science 78(8)

      ページ: 851-855

  • [雑誌論文] Evaluation of P-glycoprotein Function at the Blood-Brain Barrier in Nonhuman Primates Using [^<11>C]Verapamil. J Pharmacol2006

    • 著者名/発表者名
      Lee YJ
    • 雑誌名

      Journal of Pharmacological and Experimental Therapeutics 316(2)

      ページ: 647-653

  • [雑誌論文] Quantitative analysis of dopamine synthesis in human brain using positron emission tomography with L- [β-^<11>C]DOPA.2006

    • 著者名/発表者名
      Ito H
    • 雑誌名

      Nuclear Medicine Communication 27(9)

      ページ: 723-731

  • [雑誌論文] Evaluation of in vivo P-glycoprotein function at the blood-brain barrier among MDR1 gene polymorphisms by using ^<11>C-verapamil.2006

    • 著者名/発表者名
      Takano A
    • 雑誌名

      Journal of Nuclear Medicine 49(9)

      ページ: 1427-1433

  • [雑誌論文] 末梢型ベンゾジアゼピン受容体PETリガンドを用いたグリア細胞のイメージング2006

    • 著者名/発表者名
      前田 純
    • 雑誌名

      日本精神神経薬理学雑誌 26(1)

      ページ: 33-39

  • [雑誌論文] 認知症画像技術の新展開2006

    • 著者名/発表者名
      樋口 真人
    • 雑誌名

      最新医学 61 (12)

      ページ: 72-79

  • [雑誌論文] 創薬とイメージング2006

    • 著者名/発表者名
      丸山 将浩
    • 雑誌名

      Cognition and Dementia 5 (3)

      ページ: 46-53

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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