1末梢性ベンゾジアゼピン受容体(PBR)作動薬Ro5-4864の神経保護作用の確認 カイニン酸神経損傷モデルおよび銅キレーターによる脱髄モデルを対象にPBRリガンドの防御作用の有無について確認をおこなった。Ro5-4864の投与頻度、投与期間の延長を試みたが、いずれの処置でも脳内の神経変性に対する防護作用は認められなかった。用量的に脳内のPBRに十分作用しており、またカイニン酸神経損傷モデルでは痙攣スコアを悪化させる傾向にあった。従って神経変性時に増加するPBRは神経変性とは独立して機能するか、もしくはPBRの活性化は症状を増悪させる可能性があると示唆された。 2PBR欠損マウスの作成 PBRの欠損は致死であるため、Cre-LoxPを用いたPBRのコンディショナル欠損マウスの作成をおこなった。ターゲティングベクターを作成し、5つの組み換えES細胞のクローンを作成した。このクローンをinjectionしたところ3匹のキメラマウスの作成に成功した。本キメラマウスに野生型マウスを掛け合わせたところ7匹のヘテロ欠損型マウスを得ることができた。現在これらのF1同士を交配しホモ欠損マウスの繁殖を試みている。
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