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2008 年度 実績報告書

胞巣状軟部肉腫病態の検討:ASPL-TFE3キメラ遺伝子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 18790245
研究機関鳥取大学

研究代表者

石黒 尚子  鳥取大学, 医学部, 助教 (50346350)

キーワード軟部腫瘍 / 病態解析 / キメラ遺伝子
研究概要

昨年度までの研究により、胞巣状軟部肉腫特異的キメラ遺伝子ASPL-TFE3は細胞の核に局在し、転写因子として機能する可能性が示唆された。本年度は、ASPL-TFE3の転写活性能および、胞巣状軟部肉腫特異的遺伝子発現への影響について解析を行い、以下の研究成果を得た。
1、ASPL-TFE3キメラ遺伝子が転写活性化能を持つことを明らかにした。
ASPL-TFE3の転写活性化能をルシフェラーゼアッセイにより解析した結果、ASPL-TFE3存在下ではTFE3標的配列の転写活性が〜10倍程度上昇し、ASPL-TFE3が転写活性化能を持つことが証明された。
2、ASPL-TFE3転写標的因子を同定した。
ASPL-TFE3導入および非導入培養細胞におけるTFE3転写標的因子群の発現量をウエスタンブロット法により比較検討した。その結果、ASPL-TFE3導入によりサイクリンEの発現に変化が認められた。
3、胞巣状軟部肉腫症例でASPL-TFE3標的因子の高発現を確認した。
ウエスタンブロット解析および免疫組織化学染色により、胞巣状軟部肉腫症例においてASPL-TFE3標的因子であるサイクリンEが高発現していることを見出した。
以上より、ASPL-TFE3は転写活性能を有しており、転写因子として肉腫特異的遺伝子発現制御に寄与することが示された。本研究の成果より、胞巣状軟部肉腫病態におけるASPL-TFE3の重要性が示唆され、今後のさらなる機能解析の必要性が推察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 胞巣状軟部肉腫病態の病理組織学的および分子生物学的解析2008

    • 著者名/発表者名
      石黒尚子
    • 学会等名
      第41回日本整形外科学会骨軟部学術集会
    • 発表場所
      アクトシティ浜松
    • 年月日
      2008-07-18
  • [学会発表] 胞巣状軟部肉腫病態の解析2008

    • 著者名/発表者名
      石黒尚子
    • 学会等名
      第97回日本病理学会総会
    • 発表場所
      石川県立音楽堂他
    • 年月日
      2008-05-17

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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