研究課題
若手研究(B)
さまざまな正常組織と腫瘍組織におけるHLA class I関連分子の発現を検索し、ほとんどの癌種で約3割に発現低下があることを見出した。乳癌と前立腺癌では約8割にHLA発現消失または発現低下が認められた。乳癌と前立腺癌におけるHLA発現低下の分子機序を解析した結果、主にB2-microglobulin遺伝子のピストン脱アセチル化が原因であることが判明した。Geneticな変化や遺伝子メチル化の関与は低かった。ヒストン脱アセチル化機序による乳癌細胞の免疫逃避の解析を行い、HLA class I分子以外に、NK細胞標的分子、Immunodominantな癌抗原分子、Death受容体分子なども発現低下していることを見出した。ヒストン脱アセチル化阻害剤を作用させるとこれら分子の発現が回復した。ヒストン脱アセチル化阻害剤自体はT細胞機能に影響を及ぼさないことを証明し、癌免疫逃避を抑制する新たな免疫療法を提唱した。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 図書 (2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
臨床免疫・アレルギー科、特集1腫瘍の免疫回避機構と抗腫瘍免疫の誘導 50(4)
ページ: 373-377
Cancer Sci 98
ページ: 1424-1430
J Urol 177
ページ: 1269-1272
J Urol 178
ページ: 692-696