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2006 年度 実績報告書

アルツハイマー主病変因子アミロイドβに対するアストログリア反応機構の検索

研究課題

研究課題/領域番号 18790288
研究機関独立行政法人医薬基盤研究所

研究代表者

木村 展之  独立行政法人医薬基盤研究所, 霊長類医科学研究センター, 研究員 (80392330)

キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβ / LGI3 / 膜融合輸送機能 / 加齢性変化 / siRNA
研究概要

本研究課題では、未だ生理学的機能が不明の因子・LGI3に注目して、アルツハイマー病(AD)病態との関係を検索している。
カニクイザル由来アストログリア細胞(AG)を用いたin vitro検索では、AD主病変因子アミロイドβ(Ab)によってLGI3の発現が上昇することが確認された。これは過去に行ったラット由来AGでの結果と一致すると同時に、霊長類の細胞においてもLGI3がAb反応性に発現上昇することが確認された。ラット由来AGを用いた継続実験では、細胞膜上および細胞内へ取り込まれたAbとLGI3が共在することを明らかにした。このことから、LGI3はAGによるAb貪食に関与する可能性が示唆された。
一方、カニクイザル脳組織を用いたin vivo検索により、LGI3はAGのみならず神経細胞でも広く局在していることが明らかとなった。また、現在AD病態機構との密接な関係が示唆されている細胞内Abと細胞膜上・付近で共在することや、lipid raftでの局在、膜融合輸送関連蛋白群と共在することが明らかとなった。この結果、LGI3はAGのみならず広義の神経系細胞における膜融合輸送機能に大きな関与を持っている可能性が示唆された。(この成果は、現在論文投稿中である。)本件については、次年度にてより詳細な検索を行う予定である。
さらに、次年度に予定しているLGI3機能解析実験系確立のため、LGI3に対するsiRNAを作成し、各種細胞への導入・発現抑制効果の検索を行った。その結果、ラットおよびカニクイザル由来AGや、株化神経芽細胞への導入・発現抑制に成功した。この結果、アストログリアの対Ab反応を検索する系は確立されたが、膜融合輸送機能とLGI3との関係を検索するためにはより形状の大きな細胞を用いる方が好ましいと判断したため、現在は別種の株化細胞を用いて引き続き条件検討を継続している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Aβ upregulates and colocalizes with LGI3 in cultured rat astrocytes.2007

    • 著者名/発表者名
      Kimura N, Ishii Y, Suzaki S, Negishi T, Kyuwa S, Yoshikawa Y.
    • 雑誌名

      Cellular and Molecular Neurobiology (In Press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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