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2006 年度 実績報告書

肥満と免疫〜アディポカインが感染制御に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18790299
研究機関弘前大学

研究代表者

差波 拓志  弘前大学, 医学部, 助手 (70344588)

キーワード脂肪細胞 / 細菌感染 / マクロファージ / アディポネクチン / レジスチン / TNF-α
研究概要

【目的】肥満状態におけるアディポカインが免疫系に干渉することにより、種々の病態形成に関与するものと考え、本研究において、脂肪細胞および肥満モデルマウスを用いてアディポカインが免疫系にどのような影響を与えるかを解析し、肥満と免疫系との新しい相互作用を明らかにする。
本年度は脂肪細胞においてアディポカインの発現を抑制した状態で細菌感染に対する反応を検討し、アディポカインのin vitroでの感染防御に対する作用を明らかにすることを目的とし、以下の項目について解析を行った。
1.脂肪細胞にリステリアを感染させた際のサイトカイン産生の変化
脂肪細胞にリステリアを感染させることにより、非感染群と比較し、TNF-α、IL-1β、IL-6の産生増加を認めた。これらのサイトカインの産生はアディポネクチンの発現を抑制することで増加し、逆にレジスチンの発現を抑制することで減少した。脂肪細胞からのアディポネクチンの産生はリステリア感染によって増加し、逆にレジスチンの産生はリステリア感染によって減少した。アディポネクチンの産生はレジスチンの発現を抑制することで増加し、レジスチンの産生はアディポネクチンの発現を抑制することで増加した。
2.リステリア感染におけるマクロファージに対するアディポカインの影響
マクロファージにリコンビナントのアディポネクチンまたはレジスチンを作用させ、その後リステリアを感染させてマクロファージよりのサイトカイン産生を測定した。リステリア感染により、TNF-α、IFN-βの著明な産生増加を認めた。アディポネクチン添加によりマクロファージからのTNF-α、IFN-β産生は減弱し、またレジスチン添加によりこれらの産生は増強した。
以上の結果より、リステリア感染により、脂肪細胞より産生されるアディポネクチンとレジスチンの産生に変化が生じ、マクロファージの免疫応答をmodulateしている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Salmon cartilage proteoglycan modulates cytokine responses to Escherichia coli in mouse macrophages2006

    • 著者名/発表者名
      Sashinami, H., Takagaki, K., Nakane, A.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 351

      ページ: 1005-1010

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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