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2007 年度 実績報告書

細胞間で保存された新規病原性遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 18790303
研究機関東京大学

研究代表者

垣内 力  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (60420238)

キーワードCvfA / ホスホジエステラーゼ / RNA / 2',3'-cyclic AMP
研究概要

ホスホジエステラーゼ活性を指標として、大腸菌に発現させたCvfAタンパク質をその膜画分より精製した。機能未知遺伝子破壊株の病原性はカイコ感染モデルを用いて検討した。
CvfAタンパク質は2',3'-cyclic AMPおよびGMPに対しホスホジエステラーゼ活性を示した。さらにCvfAはRNA3'末端の2',3'サイクリックホスホジエステル結合に対して、モノヌクレオチドの場合よりも高い親和性で反応した。また、HDドメインに点変異を有するCvfAタンパク質はホスホジエステラーゼ活性を示さず、黄色ブドウ球菌cvfA遺伝子欠損株の病原性の低下を相補する活性を失った。以上の結果は、CvfAタンパク質がホスホジエステラーゼ活性を有し、この活性は黄色ブドウ球菌の病原性に必要であることを示唆する。CvfAはRNA3'末端の2',3'-サイクリックホスホジエステル結合の分解によりRNA3'末端の構造変換を引き起こし、それによって病原性因子の発現に働くと考えられる。
新規病原性遺伝子の検索の結果、カイコ殺傷能力に必要な新規遺伝子を一つ同定した。この遺伝子産物はヘム合成経路に関わる酵素に相同性を有している。このことは、病原性に必要とされる新たな代謝酵素の存在を示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Phosphodiesterase activity of CvfA is required for virulence in Staphylococcus aureus.2008

    • 著者名/発表者名
      Nagata M, Kaito C, Sekimizu K
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 283

      ページ: 2176-84

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A silkworm model of pathogenic bacterial infection.2007

    • 著者名/発表者名
      Kaito C, Sekimizu K
    • 雑誌名

      Drug Discoveries and Therapeutics. 1

      ページ: 89-93

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of exoprotein gene expression by the Staphylococcus aureus cvfB gene.2007

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Y, Kaito C, Morishita D, Kurokawa K, Sekimizu K
    • 雑誌名

      Infect Immun. 75

      ページ: 1964-72

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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