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2006 年度 実績報告書

ビブリオ属細菌の環境適応機構の包括的解析

研究課題

研究課題/領域番号 18790308
研究機関岡山大学

研究代表者

黒田 照夫  岡山大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (80304327)

キーワード腸炎ビブリオ / Vibrio cholerae / 多剤排出ポンプ / Na^+ / H^+アンチポーター / パッチクランプ法
研究概要

ビブリオ属細菌の環境適応機構を理解するために、二つの面から解析を行った。一つは、多剤排出ポンプの解析である。グラム陰性菌では重要であると考えられているRND型多剤排出ポンプについて、腸炎ビブリオ、Vibrio cholerase non-01のゲノム上に推定される計18個をクローニングし、抗菌薬高感受性大腸菌に発現させて、その機能を解析した。このうち抗菌性物質の最小生育阻止濃度の上昇が見られたものは、計5個であった。しかし腸炎ビブリオ又はV.choleraeの外膜タンパク質VpoC又はTolC_<Vc>と同時に発現させると、計11個が多剤排出ポンプとしての性質を示した。腸炎ビブリオについてはこれら12個のポンプ遺伝子を全て破壊した12重破壊株を作成した。この株は種々の抗菌性物質に対して強い感受性を示していた。現在この破壊株における抗菌性物質感受性以外の性質を詳細に解析している。成果の一部は、第80回日本細菌学会総会にて発表する。
もう一つの腸炎ビブリオのNa^+耐性に関する輸送系の解析については、すでに解析しているNa^+/H^+アンチポーター以外の輸送系に着目して解析を行った。第一候補としての呼吸鎖Na^+ポンプについてその遺伝子破壊株を構築した。現在この破壊株のNaCl耐性などについて解析を行っている。
腸炎ビブリオのイオン輸送系においてパッチクランプ法を適用した電気生理学的な解析を行うために、第一段階として腸炎ビブリオ細胞の巨大化を行った。直径8-10μm程度の巨大化細胞を調製することには成功したが、細胞径が不均一である等、問題も見つかっており、現在さらによい巨大化条件を検討している。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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