|
単純ヘルペスウイルス(HSV)は基礎研究の分野で古くから勢力的に解析が行われ、また近年では遺伝子治療ベクターとして臨床研究の分野でも注目を集めている。いずれにおいても第1段階として組換えウイルスの作製が必須である。しかし、従来の組換えウイルス作製技術は煩雑でありかつ、かなりの長期間を要した。
本研究の目的はこれまでに申請者が開発してきた独自の大腸菌内における組換えウイルスゲノム改変法を駆使し、HSVの様々な発現タンパク質の詳細な生物学的解析を行い、HSVの病原性の解明に近づくことである。現在、数少ない、HSV-1においては未だに報告例のない遺伝子を始め、HSV病原性に関わることが示唆されながらもその機能の詳細な解析が困難である遺伝子を中心に、様々変位HSVを作製中であり、またいくつかについては解析中である。
更に、独自の大腸菌内組換えウイルスゲノム改変系のさらなる迅速化、確実性も追求しており、試行中である。
|
