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2006 年度 実績報告書

メモリーB細胞の最終分化を促進する分子メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 18790350
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

高橋 宜聖  国立感染症研究所, 免疫部, 主任研究官 (60311403)

キーワード免疫記憶 / 抗体産生
研究概要

ES4004分子を過剰発現したB細胞では、抗原刺激後のERKのリン酸化が亢進し、IgG1抗体産生が有意に増加することをこれまで明らかにした。この原因メカニズムを探るため、ES4004分子過剰発現B細胞の増殖活性、アポトーシス抵抗性、クラススイッチ誘導能を調べたところ、対照B細胞と有意な差は認められなかった。これに対し、抗体産生細胞の指標となるCD138陽性細胞の頻度は有意に増加していたため、ES4004分子の過剰発現は、抗原刺激に対する抗体産生細胞への分化を促進し、これがIgG1産生量の増加に繋がると推察された。さらに、ES4004分子を過剰発現したB細胞の発現遺伝子を調べたところ、抗体産生分化を調節するいくつかの分子の発現量が増加しており、ES4004分子の発現量により抗体産生細胞への分化誘導シグナルが制御されている可能性が示唆された。
生体内におけるES4004分子の機能的役割を明らかにするため、ES4004の機能エクソンを欠損したマウスの作製を試み、キメラマウスを得ることに成功した。ES4004欠損マウスでは、全身性のB細胞記憶に加えて、粘膜系のB細胞記憶に異常が生じる可能性が考えられたため、粘膜系メモリーB細胞を解析する新しいシステム開発を試みた。その結果、インフルエンザウイルス感染後に気道粘膜組織で産生されるメモリーB細胞を同定する技術開発に成功した。今後、このシステムを用いてES4004欠損マウスのB細胞記憶応答を解析する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Antigen receptor genes of the agnathan lamprey are assembled by a process involving copy choice/template shift.2006

    • 著者名/発表者名
      Nagawa et al.
    • 雑誌名

      Nat. Immunol. 8

      ページ: 206-213

  • [雑誌論文] Food antigen intake develops reversible enteropathy in T cell receptor transgenic mice.2006

    • 著者名/発表者名
      Nakajima-Adachi et al.
    • 雑誌名

      J. Allergy Clin. Immunol. 117

      ページ: 1125-1132

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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