本研究では、地理情報システム(GIS)を用いた地域医療計画の評価のための基礎資料とするために、北海道と青森県を事例として、 (1)患者の受療動向、 (2)医療機関へのアクセシビリティ、 (3)二次医療圏の医療機能および圏域について分析・評価を行った。その結果、医療情報と生活経済情報をGIS上で重ね合わせることで、地域住民・患者の移動選好度との地理的関係や医療機能の状況、医療資源の地理的分布による地域格差および二次医療圏の圏域を二次元的かつ総合的に検証できたとともに、地域医療計画でのGISの有用性を示すことができた。
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