本年度は、データマインニング研究の準備として 1)メタアアナリシスによる既存エビデンスの評価 2)本院検査部データとリンクさせたデータマインニング用ソフトの開発 3)2)を用いた基礎的データ検討 を行った。 1)に関しては、抗CCP抗体が、リウマトイド因子に対して、感度、特異度、陽性尤度比、陰性尤度比などの検査特性、および予後予測因子として優れていることを明らかにし、Annals of Internal Medicine誌にMeta-Analysis : Diagnostic Accuracy of Anti-CCP Antibody and Rheumatoid Factor for Rheumatoid Arthritis.として採択された。また、早期診断及び関節破壊の進行に関しては、抗CCP抗体がリウマトイド因子同様にメタアナリシスにより優れていることが明らかとなり、論文投稿準備を進めた。 またKL-6の膠原病肺に対する診断性能など他の抗体の診断性能などを検討し、その有用性を明らかにした上で、2006年アメリカリウマチ学会において発表された。 2)に関しては基礎的準備を終え、3)の初期段階にあり、 低アルブミン血症、およびプロカルシトニンが膠原病における感染リスク予測に関して有用であることが見出された。両者に関しては更に症例を集積して論文発表の準備を進めた。 プロカルシトニンに関しては昨年度のアメリカリウマチ学会で発表された。
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