研究概要 |
【目的】日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)の一環として、佐賀市在住の約1万人について生活習慣や遺伝的素因と生活習慣病の発生を検討するために、ベースライン調査を実施する。 【方法】住民基本台帳から調査時期に40歳〜69歳の市民を校区ごとに抽出し、郵送により研究協力依頼をし、協力の意志がある者について電話にて日程調整を行い、公民館などの調査場所にて説明文書と口頭で研究協力の諸条件を説明して同意を得た後に、生活習慣などに関する自記式と面接による調査、採血、身体計測(身長・体重・体脂肪率・腹囲・臀囲)、血圧測定、電子歩数計による身体活動量の測定を行った。後日、血液生化学、肝炎ウイルスマーカー、身体活動量の測定結果を郵送にて通知した。 【結果】発送総数は35,835通(うち平成18年度は25,097通)、返信数は18,378通(51.3%)(うち平成18年度は12,906通(51.4%))、参加者数は6,940人(19.4%)(うち平成18年度は4,639通(18.5%))であった。採血、遺伝子解析、電子歩数計装着に同意し参加したのはそれぞれ6,937人、6,921人、6,863人であった。校区ごとの参加率は16.4%から20.6%、性別では男性17.4%、女性21.1%、年齢別では40代14.6%、50代17.6%、60代26.3%であった。 【考察】返信率、参加率に影響を与える要因として性、年齢、校区の特性、調査日と会場の利便性などが考えられた。このペースで調査を実施し、次年度中に1万人規模のコーホートが構築する予定である。今後は調査票の入力を進め、生活習慣、身体活動量、血液データとの関連について詳細な検討を実施する予定である。
|