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2008 年度 実績報告書

生体リズム制御による肥満予防法の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18790383
研究機関城西国際大学

研究代表者

河合 洋  城西国際大学, 薬学部, 講師 (20321854)

キーワード生体リズム / 肝臓 / 胆汁酸 / 肝障害 / チオアセトアミド / セロトニン
研究概要

肝臓リズム測定系の開発を目的として、尿中胆汁酸(urinaly bile acid, UBA)の日内変動を検討した。Wistar-Hannoverラットを代謝ケージにて飼育し、4時間毎に尿を採取しUBA量を測定した。通常飼育条件においては、UBA量はラットの休息期である明期に低く、活動期である暗期に高いという日内変動を示すが、明期にのみ給餌する条件(制限給餌)で飼育すると、UBA量の日内変動のピーク時刻の変位が観察された。制限給餌下では、脳の視床下部視交叉上核(Suprachiasmatic nucleus, SCN)に存在する主時計は変化しないが、肝臓に存在する末梢時計の位相が変化することが知られており、観察されたUBA量日内変動の位相変化は肝臓の末梢時計の変化を反映するものと考えられる。UBAが肝臓リズムの指標として有効であることを支持する結果である。
肝臓機能と生体リズム変化の関連性を検討するため、ラットにチオアセトアミドを長期投与して肝障害を誘発し、行動、UBA量、脳内モノアミン含量の変化を測定した。チオアセトアミド0.3-0.5g/Lを飲水に添加して自由摂取させたところ、UBAの上昇、ホームケージにおける暗期(活動期)の活動量の減少、強制水泳試験における無動時間の短縮、新奇物体認識試験における認知記憶能力の低下が認められた。新奇環境での探索行動やロータロッド試験には異常がないことから、これらの行動変化は運動機能障害ではなく、情動性など高次脳機能の障害に起因するものと考えられる。肝障害誘発モデルラットの脳内では、セロトニン代謝物5HIAAの増加が認められた。肝障害による行動異常にセロトニン系の亢進が関与することを示唆する結果である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Efficacy of urine bile acid as a non-invasive indicator of liver damage in rats2009

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Kawai
    • 雑誌名

      Journal of Toxicological Sciences 34

      ページ: 27-38

    • 査読あり
  • [学会発表] チオアセトアミド誘発肝障害モデルラットにおける行動異常2009

    • 著者名/発表者名
      河合洋、光本篤史
    • 学会等名
      第82回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] 薬物誘発肝障害モデルラットにおける血清マーカーと尿中胆汁酸量の相関の解析2008

    • 著者名/発表者名
      河合洋、光本篤史
    • 学会等名
      フォーラム2008衛生薬学・環境トキシコロジー
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2008-10-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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