• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

劣化試料に有効な常染色体および性染色体MiniSTR多領域同時解析システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 18790420
研究機関信州大学

研究代表者

浅村 英樹  信州大学, 医学部, 講師 (80324250)

キーワード劣化試料 / MiniSTR / マルチプレックス / プライマー
研究概要

DNA型による個人識別に最も有効なShort tandem repeat(STR)型解析では、通常劣化したDNA試料の解析は困難な場合が少なくない。実際、近年発生した津波による大規模災害あるいは米国同時多発テロの被害者においては、死体の損壊が著しく、個人識別が非常に困難であったことが報告されている。このような背景のなかで、今日よりPCR産物が短鎖であるMiniSTRが注目されつつある。そこで、本研究では、このような劣化したDNA試料に対して有効なMiniSTR解析システムの構築を目的としている。
18年度においては、Y染色体に位置する多型性を有するSTR座位をスクリーニングし、プライマー結合領域がSTR繰り返し構造により接近するようにプライマーを設計した。このような各STR座位を異なる蛍光色素で標識し、同時に解析するシステムを構築した。この際、非特異的産物が出現しないように各プライマーを組み合わせ、さらに各座位間での増幅効率が均一になるように検討を繰り返した。その結果、Y染色体については、DYS522,DYS508,DYS632,DYS556,DYS570,DYS576,DYS504,DYS540の8座位を解析する同時解析システムの構築に至った。これらのシステムが実際の試料を用いた実験から、劣化試料に有効であることが実証され、この成果は法医学国際雑誌で評価された。今後、常染色体あるいはさらなる性染色体のMiniSTR多座位同時解析システムを構築する予定である。また、劣化試料についても、組織切片や硬組織などの微量DNA試料についてもMiniSTRシステムの有効性を検討していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] MiniY-STR quadruplex systems with short amplicon lengths for analysis of degraded DNA samples2007

    • 著者名/発表者名
      H.Asamura et al.
    • 雑誌名

      Forensic Science International : GENETICS 1

      ページ: 56-61

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi