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2007 年度 実績報告書

肝癌化学療法に対する遺伝子治療併用の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18790451
研究機関金沢大学

研究代表者

山下 竜也  金沢大学, 医学部附属病院, 助教 (30334783)

キーワードアデノウイルスベクター / p53 / IL-12 / マウス樹状細胞
研究概要

Huh7肝癌培養細胞株を用いたIn vitroの系で,CAGプロモーター下にp53を発現するAxCA.p53を用いてp53の5-FUの抗腫瘍作用の増強効果を検討した.p53を有さないAxCA. nullをコントロールとして,MOI 3,10,30でこれらのアデノウイルス感染させた後,培養上清中に5-FUを12.5μmol/L,50μmol/Lで添加し,48時間後の増殖阻止率を検討した.MOI10では,コントロールに比較して32%の増殖抑制効果の差を示したものの,有意差を認めなかった.またMOI30では,74%の増殖抑制効果の差を認め有意差を示した.このことよりp53発現ウイルスベクターにて5-FUの抗腫瘍作用の増強効果を確認できたものもMOIから検討すると現実的ではなく,さらに発現系などの改善が必要であると考えられた.
またCMVプロモーター下にマウスIL-12(mIL-12)を発現する組換え型アデノウイルスAd.mIL-12を用い,Huh7肝癌培養細胞を,ヌードマウスに移植し,In vivoで抗腫瘍効果の検討した.
AxCA.nullをコントロールとしてAd.mIL-12の直接投与を検討した.腫瘍周囲の注入場所により,抗腫瘍効果が安定せず,手技の安定に時間がかかった.Ad.mIL-12を用いても抗腫瘍作用の増強はコントロールに比較し,+11±8%であり,コントロールを有意な差を認めなかった.また組織学的には,CD8陽性細胞の集積はみられなかった.このことより,IL-12の効果を得ためには,マウス樹状細胞にIL-12を導入し,それを腫瘍周囲に注入するなどの工夫が必要と判断し,マウス樹状細胞にAd.mIL-12を感染させ,検討中である.

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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