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2007 年度 実績報告書

再生不良性貧血における連鎖解析を用いた疾患感受性遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 18790648
研究機関金沢大学

研究代表者

杉盛 千春  金沢大学, 医学系研究科, 協力研究員 (30422645)

キーワード再生不良性貧血 / HLA / 発作性夜間血色素尿症 / マイクロサテライト / 疾患感受性遺伝子
研究概要

再生不良性貧血(再不貧)患者ではHLA-DRB1*1501アレルとHLA-DRB1*1502アレルを保有する患者が多く、発作性夜間血色素尿症(PNH)型血球が高率に検出されることが知られている。このPNH型血球は再不貧の病態に免疫学的異常が関与している事の証拠とされているが、HLA-DRB1*1501患者ではPNH型血球の微少増加が高率に検出され、均一な疾患像を呈する一方、HLA-DRB1*1502患者ではPNH型血球陰性例も多い。このことからHLA-DRB1*1501アレルHLA-DRB1*1502アレルはわずか1アミノ酸の違いながら再不貧の病態に果たす役割は異なっている可能性が考えられた。
HLA-DRB1*1501患者保有患者と比較して検討した結果、HLA-DR15分子の抗原提示とは無関係の真の疾患感受性遺伝子がHLA-DRB1*1502の近傍に存在する可能性が考えられた。
そこで、本研究ではHLA-DRB1*1502を保有するPNH型血球陽性および陰性のそれぞれの患者群を対象としてマイクロサテライトマーカーを用いた相関解析を行い、両群間で頻度が大きく異なるマイクロサテライトマーカーを同定することによりHLA-DRB1*1502に連鎖したPNH型血球陰性再不貧の疾患感受性遺伝子の同定を目指した。
62例のHLA-DRB1*1502陽性再不貧患者(PNH型血球陽性患者37例、PNH型血球陰性患者25例)についてマイクロサテライトマーカーを用いた相関解析行った結果、PNH型血球陰性HLA-DRB1*1502陽性再不貧患者ではC1-3-1の293アレルの頻度が有意に高かった(33% vs 3%, Pc=0.03)。一方、PNH型血球陽性HLA-DRB1*1502陽性再不貧患者では同部位のアレル頻度に差は見られなかった。この事から、PNH型血球陰性HLA-DRB1*1502陽性再不貧患者ではC1-3-1近傍のOct-4などのいくつかの疾患感受性候補遺伝子が同定された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Roles of DRB1 *1501 and DRB1 *1502 in the pathogenesis of aplastic anemia.2007

    • 著者名/発表者名
      Sugimori, C., et. al.
    • 雑誌名

      Experimental Hematology 35

      ページ: 13-20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cyclosporine therapy for acquired aplastic anemia: Predictive factors for the response and long-term prognosis.2007

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, H., et. al.
    • 雑誌名

      International Journal of Hematology 85

      ページ: 186-190

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Graft rejection and hyperacute graft-versus-host disease in stem cell transplantation from non-inherited maternal-antigen-com2007

    • 著者名/発表者名
      Okumura, H., et. al.
    • 雑誌名

      European Journal of Hematology 78

      ページ: 157-160

    • 査読あり
  • [学会発表] 末梢血PNH型血球の意義2007

    • 著者名/発表者名
      杉盛 千春
    • 学会等名
      第104回日本内科学会総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2007-04-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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