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2006 年度 実績報告書

Jakの新規基質であるRack-1を介するサイトカインシグナル伝達機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18790658
研究機関九州大学

研究代表者

沼田 晃彦  九州大学, 大学院医学研究院, 共同研究員 (60423563)

キーワードJak / Stat / Rack-1 / シグナル伝達
研究概要

Jakキナーゼの主たる基質はStatであり、サイトカインのシグナルのほとんどすべてはStatを介して伝達されると考えられてきたが、IFN-αによる造血前駆細胞(赤芽球系、骨髄球系、B前駆細胞)増殖抑制作用は、Tyk2の欠損により傷害され、Stat1やStat4の欠損では傷害されない。つまり、Tyk2依存性、Stat非依存性のシグナル伝達経路が存在することを意味している。そこで、Tyk2をbaitとしたtwo-hybrid法により、Tyk2に会合する分子としてRack-1(Receptor of activated C kinase)をクローニングした。Rack-1は293T細胞にTyk2とともに発現させると、チロシンリン酸化をうける。6つあるチロシンをフェニルアラニンに置換した変異Rack-1を用い、Rack-1の194番目のチロシンがTyk2によりリン酸化されることを明らかにした。そこで、リン酸化された194番目のチロシンを特異的に認識するポリクローナル抗体を作成した。Tyk2とともに293T細胞に発現させた場合リン酸化されるRack-1は、この抗体を用いウエスタンブロットを行うと同定できる。Tyk2はサイトカインにより活性化されるため、Tyk2を活性化し、それに引き続いてRack-1をリン酸化するサイトカインの同定を試みた。IFN-α,G-CSF, TPOなどのTyk2を活性化するサイトカインで細胞を刺激した場合、内在性のRack-1のリン酸化は見られなかった.ただ、PHAで刺激したT細胞の培養上清を用いると、Rack-1のリン酸化が弱いながら認められるため、T細胞から産生されるサイトカインが、Rack-1をチロシンリン酸化している可能性は強いと考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Tyk2 mutation homologous to V617F Jak2 is not found in essential thrombocythaemia, although it induces constitutive signaling and growth factor independence.2007

    • 著者名/発表者名
      Kotarou Shide, Akihiko Numata et al.
    • 雑誌名

      Leukemia Research (印刷中)

  • [雑誌論文] 血液型不適合移植でのCOBE Spectra を用いた骨髄濃縮法の検討2006

    • 著者名/発表者名
      平安山知子, 沼田晃彦他
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Transfusion and Cell Therapy 52・6

      ページ: 693-697

  • [雑誌論文] Acute lymphoblastic leukemia presenting with calcineurin-inhibitor induced pain syndrome after a second allogeneic bone marrow transplantation.2006

    • 著者名/発表者名
      Shuichiro Takashima, Akihiko Numata et al.
    • 雑誌名

      臨床血液 47・10

      ページ: 1372-1376

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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