研究概要 |
(1)ダウン症関連領域21番染色体長腕q22.2上に座位するヒトSIM2遺伝子のプロモーター解析を行い、SIM2遺伝子の転写にはc-myb, c/EBP転写因子結合部位が重要であることを明らかにした。近年、SIM2タンパクのスプライシングバリアントが単離され機能が異なることが報告され、SIM2遺伝子発現を制御する転写因子群が異なる可能性が示唆される。これに伴い、SIM2タンパクのパートナー分子と推測されているARNT、ARNT2との二量体形成への影響や標的遺伝子転写調節機構の変化について検討する。SIM2を中心として発現調節機構のネットワーク、タンパクの相互作用を明らかにすることで、SIM2遺伝子発現の転写制御機構とダウン症発症機構についての分子機構の解明を目指す。 (2)SIM蛋白質とヘテロダイマーを形成するパートナーとしてARNT及びARNT2は知られているが、新規のパートナーとしてbHLH-PAS転写因子ファミリーに属する体内時計の調節を司るBMAL1との相互作用について検討した。
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