• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

ジーゼル排気微粒子ならびにホルマリンによるアトピー疾患誘導の機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18790770
研究機関東北大学

研究代表者

大谷 朋之  東北大学, 病院, 助手 (20400319)

研究分担者 相場 節也  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80159269)
中川 聡  東北大学, 病院・講師 (00271940)
キーワードTh1 / Th2 / 転写因子 / ジーゼル排気微粒子(DEP) / ホルマリン(FA)
研究概要

今までにTh1/Th2 balanceに関与すると報告されている転写因子(T-bet、Txk、GATA3、SOCS3、SOCS5、c-Maf)の遺伝子発現について、健常人ボランティア(3人分)の末梢血から分離したT細胞をジーゼル排気微粒子(diesel exhaust particles : DEP)、ホルマリン(formaldehyde : FA)処理し、マイクロアレイを用いて網羅的遺伝子解析を行った。その結果、controlと、DEP、FA処理群で統計学的有意差が検出されなかったが、Txk、c-Mafについては、DEP、FA処理により発現が低下する傾向がみられたため、real-time PCRによるmRNAの解析を行った(健常人5人分)。その結果、DEP、FA処理により転写因子T-bet、Txk、c-Mafが抑制されることが分かった。一方でGATA-3、SOCS-3、SOCS-5はDEP、FA処理での変化は見られなかった。さらに、抗酸化剤NAC(N-acetylcysteine)によって、DEP、FAによるT-bet、Txkの発現低下は回復しなかったが、IFN-γのmRNA発現は回復したため、DEP、FAによるT-bet、Txk1のmRNAの抑制が、IFN-γの低下に寄与しているかはさらなる検討が必要である。一方で、DEPやFAは、c-MafのmRNA発現を低下させた。c-Mafは、Th2に発現し、IL-4 proximal promoterに結合し,転写を促進する。DEPやFAは、IL-4の遺伝子発現に影響を及ぼさなかったが、DEPやFAでc-Mafが抑制された意義は今後の検討が必要である。

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi