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2007 年度 実績報告書

ジーゼル排気微粒子ならびにホルマリンによるアトピー疾患誘導の機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18790770
研究機関東北大学

研究代表者

大谷 朋之  東北大学, 病院, 助教 (20400319)

キーワードTh1 / Th2 / 転写因子 / ジーゼル排気微粒子(DEP) / ホルマリン(FA) / N-acetylcysteine
研究概要

Th1/Th2 balanceに関与すると報告されている転写因子(T-bet、Txk、GATA3、SOCS3、SOGS5、c-Maf)の遺伝子発現にっいて、健常人の末梢血から分離したT細胞をジーゼル排気微粒子(DEP)、ホルマリン(FA)処理し、マイクロアレイを用いて網羅的遺伝子解析を行った。その結果、controlと、DEP、FA処理群で統計学的有意差が検出されなかった。ただし、Txk、c-Mafについては、DEP、FA処理により発現が低下する傾向がみられたため、real-time PCRによるmRNAの解析を行った。その結果、DEP、FA処理により転写因子T-bet、Txk、c-Mafが抑制されることが分かった。一方でGATA-3、SOCS-3、SOCS-5はDEP、FA処理での変化は見られなかった。
今回、DEP、FA処理したTcellで共通してT-bet、Txkが抑制されたことに加え、Gadd45a(growth arrest and DNA damage-inducible genes)及びGILZ(glucocorticoid induced leucin zipper)という遺伝子の発現が亢進していた。Gadd45aは、DNA damageやstress signalによって、転写因子Fox03aの活性化を介して発現される。一方、GILZもFox03aのtargetgeneである。酸化ストレスは、Fox03aをacetyl化し、核内への移行を引き起こす。抗酸化物質NAC(N-acetylcysteine)の処理によって、FA、DEPによるGadd45aの発現上昇は低下し、FAによるGILZの上昇は低下した。DEPやFAが、T細胞に酸化ストレスを与え、Fox03aが活性化する結果、GILZ,Gadd45aがup regulateする可能性が考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ジーゼル排気微粒子とアレルギー2007

    • 著者名/発表者名
      大谷朋之、相場節也
    • 雑誌名

      アレルギーの臨床 27

      ページ: 950-953

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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